メドピアの連結子会社であるMediplatと北里大学東洋医学総合研究所は7月31日、同研究所の漢方外来患者向けに遠隔診療を導入すると発表した。
Mediplatが運営するオンライン健康相談プラットフォーム「first call(ファーストコール)」を使ったもので、導入開始は9月を予定している。同社によれば、first callとしては初の本格的な遠隔診療サービスになるという。
北里大学東洋医学総合研究所は、1972年に日本初の漢方医学の総合的な研究機関として設立された。
診療を担う漢方鍼灸治療センターは、西洋医学に加え東洋医学を専門に学んだ日本有数の漢方のエキスパートを有し、自由診療によって個々の患者に適した生薬(しょうやく)を処方するのが特徴だ。日本全国から漢方医療を求める患者が集まる病院という。
現在、遠方などを理由に通院が困難な患者向けに、半年分の処方を予め決定した上で、1カ月毎に生薬を調剤して郵送する「長期処方」を行っている。しかし、漢方の効果を最大限に高めるためには、定期的な診察と指導によって、その時々の患者の状態に合わせた処方薬の調整を行うことが重要であり、長期処方の患者に対して課題があった。
今回の対象者は、対面診療を行った上で主に長期処方が適用される患者のうち、医師が遠隔診療を導入しても問題ないと判断した患者だ。
first callを使い、対面診療を原則としつつも医師の判断によりテレビ電話での診療を組み合わせることで、遠方からでも定期的な診察および処方薬の調整を行えるようにする。
利用するには、専用サイト(2017年9月公開予定)で会員登録を行い、ログインする。担当医師のスケジュールを確認して予約し、予約日時になったら専用サイトよりテレビ電話を起動して、診察を開始する。医師による15分間の診察の後、薬剤師による処方薬の説明も行われるとしている。支払いは、開始当初はクレジットカード決済のみ。処方薬(漢方)は自宅まで郵送される。
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