配車サービスやモバイル決済を手がけるシンガポールのGrabは現地時間7月24日、ソフトバンクと中国の配車サービス企業である滴滴出行(Didi Chuxing)が主導するシリーズGラウンドで25億ドルの資金を調達することを明らかにした。
今回の資金調達ラウンドの金額は、アジアではDidiの55億ドルとAnt Financialの45億ドルに次ぐ高額なもので、ソフトバンクとDidiが合わせて最大20億ドルを出資するという。
Uberにとって東南アジアで最大のライバルであるGrabは、さらに5億ドルを他の投資家から調達する見込みだ。
今回の資金調達は、7億5000万ドルの資金を調達したシリーズFラウンドからまだ1年も経っていないタイミングで行われた。
Grabによれば、東南アジアにおける同社のシェアは、サードパーティーのタクシー配車サービスで95%、自家用車の相乗りサービスで71%だという。
Grabは、東南アジアの7つの国にまたがる65の都市で事業を展開しており、同社が手がける配車の数は1日あたり300万件近くに上っている。
また、同社が7カ国で手がけているサービスは、自家用車、オートバイ、タクシー、相乗りなど多岐にわたっており、乗客の3人に1人が複数のサービスを利用している。
ソフトバンクはこれまでもGrabに投資しており、2014年には2億5000万ドル、2016年9月には7億5000万ドルの資金調達ラウンドを主導している。
またソフトバンクは、インドで配車サービスの「Ola」を展開するANI Technologiesとブラジルの配車サービス企業99にも出資するなど、交通運輸業界で自社の影響力を拡大している。最近では、Greylock Partnersとともに、自動運転関連企業のNautoによる1億5900万ドルの資金調達ラウンドを主導した。
今回の資金調達ラウンドが完了すれば、Grabの企業価値は60億ドルを超える見込みだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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