釣りVR GIJIESTAは、その名の通りにVR空間内でルアーによる釣りを体験できるというもの。HMD型VRゴーグルにヘッドホンのほか、専用デバイスが取り付けられた釣りざお型のコントローラ、そしてタモ網型のコントローラを使用する。ルアーは3種類用意され、事前に1つを選択。ちなみにこのルアーによっても、釣りやすい魚が異なるという。この釣りざおには、握った際に人差し指にあたるところにボタンがあり、引き上げるときにボタンを押し、釣りざおを前に倒すのと同時にボタンを放すと、ルアーが飛んでいく。
そしてリールを巻いてルアーを動かし魚の気を引いて、食いついたらさらにリールを巻き上げていく。巻ききるだけではなく、魚をタモ網の上に乗せて初めて“釣った”と判定。その魚を水面に帰してあげるところまでが一連の流れとなっている。一定の時間内で釣った数や魚の大きさを競う内容で、複数人による同時対戦も可能だ。
筆者は釣りの経験がないため現実のルアー釣りとの比較はできないが、やっていくうちに楽しさを感じられた。本来は魚が集まっているところをめがけてルアーを飛ばすものだと思うが、未経験ということもあってか遠くに飛ばせると、それだけでも気分がいい。そして魚がヒット(釣り針に食いつく)瞬間にリールが少し重くなる感覚、そして巻き取るときの重さというのも、未経験ながらとてもリアルに感じられたところ。
また、ヒットした魚が暴れるように水面から跳ねる場面では、それを抑えるようにさおを水面と平行にするというアドバイスを受けるが、あまりよくわかってないときにはバレて(釣り針が外れて)しまうこともあった。そうしたことを経て魚を釣り上げ、そしてその魚が大きいとわかるとうれしさを感じた次第だ。
他のVRアクティビティと比べると、刺激や驚きといった要素は薄いが、うまく釣れたときの喜びがじわじわとくる。地味なように見えて意外とハマるものとなっていた。またVR空間内でほとんど移動しない内容でもあるため、VRコンテンツの“酔い”を特に感じにくいということも付記しておきたい。
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