アルファコードは6月27日、VRコンテンツの撮影から配信まで管理できるCMS「VRider DIRECT」(ブイライダー・ディレクト)の販売を開始した。
この製品は、360度動画のアップロードや編集機能、視聴プラットフォーム、コンテンツ管理機能といったものを有しているほか、360度の実写動画に静止画や動画とともに、外部にリンクできるURLなどのデータを埋め込める機能を持つ。VRコンテンツの撮影から配信までを、特別な知識や専門的な技術を必要としなくても、だれもが一貫して行えるとしている。
スマートフォン対応360度カメラで撮影した映像を、管理クラウドへダイレクトにアップロード。そしてVRコンテンツの編集では、2D上ではなく、HTC Viveなどを活用しVR空間内で直感的に作業することができるのも特徴としている。
VRコンテンツはブラウザ上でクラウドを経由し一元管理ができるようになっている。また、VRコンテンツ再生時に、動画広告を挿入することが可能。VRコンテンツと既存メディアの連携として、QRコードの出力や短縮URLの生成もできる。管理クラウドでは、制作作業がチームで行われることを想定し、ユーザー権限を一括管理することもできるようになっている。また、VRコンテンツでどのあたりが見られたかという、視線データも匿名化する形でログを取得できるという。
配信するVRコンテンツでは、ゴーグルを活用する2眼モードだけではなく、1眼モードもサポート。また、VR空間内にハイパーリンクを埋め込むことが可能で、VR以外のページやECサイトへの誘導を図ることもできる。また音声を自由に配置可能で、VAQSOが開発した〝匂い”のデバイスである「VAQSO VR」にも連動。花や海といった匂いをVRコンテンツ内に設置することができる。さらに、3Dモデル(fbx形式)を読み込むことで、360度動画にはない物体を3Dモデルとして配置することができる。
アルファコード代表取締役社長 CEO兼CTOの水野拓宏氏は、VRについて「技術的に特殊な分野。高価なソフトが必要になることもあり、専門家のための世界」と述べ、VRのマーケットを広げていくには、誰でも作りたい人が制作し視聴できる環境、そして公開できるプラットフォームが必要と、VRider DIRECT開発の背景を語った。利用用途には観光や不動産、EC通販など多様なジャンルで活用できると考え、販売目標として1年で500件、3年で1万5000件の販売を見込むという。そして「VRider DIRECTによって、VRの民主化を促進していきたい」と意気込みを見せた。
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