ソニーは5月29日、電子お薬手帳サービス「harmo(ハルモ)」において、「医薬品に関する緊急安全性情報・安全性速報」に関する患者向け情報の無償配信サービスを5月より開始すると発表した。
同サービスは、くすりの適正使用協議会の協力のもと、参画を希望する製薬企業47社(5月29日現在)の情報を配信する。また、厚生労働省より医薬品の安全対策措置に関わる緊急安全性情報・安全性速報が発信された際に、対象となる薬が調剤された患者のみを抽出。当該患者のスマートフォンに対して、医薬品医療機器総合機構のウェブサイトに掲載された患者向けの該当情報を通知し、注意喚起を促すことを目的としている。
同社によると、同サービスにより患者は自身が服用している薬に関する情報をタイムリーかつ正確に把握でき、医療機関・薬局等に相談をするなどの対応が迅速に取れるようになるという。
なお、harmoは、ソニーが独自開発した情報分離技術を基礎とする個人情報に配慮したクラウドシステムにより運営しているという。患者氏名などの個人情報は専用のICカードやスマホアプリに、調剤された薬剤情報などのデータはクラウドサーバに各々暗号化のうえ、分離して保存されている。
今回の配信サービスは、このharmoのシステムを活用して、患者氏名などの個人情報を含まないクラウド上の情報から特定の条件を満たす利用者を抽出して、利用者に直接情報の通知が行われる。
情報通知者もソニーも、患者の名前や電話番号、メールアドレスなどの情報を取得することなく配信サービスを運用できることが特徴であり、ソニーでは今後も、同システムを利用して、さまざまな情報配信を展開する予定。
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