すでに過去の音楽メディアとなったはずのカセットテープだが、アナログレコードと同じように人気が復活している。ファッションアイテムとして認識されているのか、カセット型テーブル「TAYBLES」なども登場した。
そんなカセットプレーヤーの全盛時代には、「ウォークマン」に代表される携帯プレーヤーの種類も数え切れないほどあった。なかには、カセットテープより小さく、カセットテープを挟み込んで再生するプレーヤーが発売されるほど、多様性に富んでいた。
さすがに今はそこまでスパルタンなプレーヤーは現れないと思っていたのだが、カセットテープの大部分がはみ出るコンパクトな携帯プレーヤー「Elbow」を見つけたので紹介しよう。
Elbowは、71×30×32mmのオーバル形をした携帯カセットプレーヤー。トングで何かを挟むように、リールハブの一方だけを挟み込んで再生する。
通常のカセットプレーヤーは、キャプスタンやピンチローラー、プーリー、クラッチなど多数の部品を連携させることで、テープを一定速度で動かす複雑な構造をしている。それに対しElbowは、光センサでテープ表面を監視して速度を検知し、モーターの回転速度を制御する。これにより、小さくシンプルな構造で安定した再生が可能になるそうだ。
再生や停止、音量調整などは、リールハブ側のホイールを操作してコントロールする。停止状態でホイールを左へ回すと再生が始まり、再生中に左へ回すと音量が上がる。逆に回すと、早送りできる。
音楽は、3.5mmジャックにつないだイヤホンやヘッドホンで聴く。mini USBポートも設けられており、ここから内蔵バッテリを充電するほか、再生している音声データをPCへ転送することも可能。
背面には付属のピンを刺す穴があり、シャツや布製のかばんなどに取り付けた状態で使える。
Elbowの開発者は、BrainMonk名義でAVアートを制作しているAndrius Žemaitis氏とMarius Paulikas氏。現在はまだプロトタイプで、製品化を目指して資金集めなどしている段階という。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」