新交通システム「Hyperloop」のテストコースが完成--路線候補11ルートを発表

 まったく新しい高速交通システム「Hyperloop」の実現を目指しているHyperloop Oneは、米ネバダ州ラスベガスで建設していたテストコース「DevLoop」の完成を発表した。さらに、米国内で運行させる路線の候補として11ルートを明らかにした。


完成したラスベガスのテストコース(出典:Hyperloop One)

 Hyperloopは、カプセル状のポッドが空気の抜かれた低圧密閉チューブ内を移動する交通システム。ポッドは、リニアモーターカー同様、磁力で浮上して動く。空気抵抗が極めて小さく、浮上して摩擦も発生しないため、時速1000kmを超える飛行機並みの速度で移動可能だという。

 DevLoopは、Hyperloopシステムに欠かせない、浮上、推進、低圧化、制御といった技術を試験する屋外施設。ラスベガスの砂漠に設けられ、長さは1640フィート(約500メートル)ある。


テストコースの長さは約500メートル(出典:Hyperloop One)

 Hyperloop Oneは、Hyperloopの実現に向けて共同開発するパートナーを募るため、2016年5月より技術コンテスト「Hyperloop One Global Challenge」を開催している。2600以上のチームから応募があり、今回は米国内の路線を提案した11チームを選んだ。

 11チームの路線は総延長が2800マイル(約4506キロメートル)以上あり、35都市を結ぶ。最長プランは、ワイオミング州シャイアンからテキサス州ヒューストンまで4つの州をまたがる1152マイル(約1854キロメートル)のルート。自動車などだと移動に現在17時間かかる道のりだが、Hyperloopなら1時間45分で済むとしている。

 これら11チームは、米国外で選ばれた24チームと合わせて検討され、12チームまで絞られる。さらに、最終的には3チームが選ばれ、Hyperloop Oneの技術部門および事業開発部門と共にプロジェクトの開発と資金調達を進めることになる。

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