Amazonはまもなく、ここ数年で最大規模の買収を締結するかもしれない。今回同社が注目したのは、成長する中東のEコマースだ。
Reutersは米国時間3月22日、Amazonが、アラブ諸国で最大規模の電子小売業者でドバイを拠点とするSouq.comを買収することで大筋合意したと報じた。2005年に開設されたSouq.comは、電気製品、衣料、日用品など40万点を超える商品を販売している。
今回の報道の2週間前には、AmazonとSouq.comが最大6億5000万ドルでの買収に向けた交渉を再開したとBloombergが報じていた。両社の交渉は2017年に入り、買収金額で合意に至らず決裂していたとされる。
AmazonとSouq.comにコメントを求めたが、両社から直ちに回答は得られなかった。
Amazonは、メキシコ、中国、インドで事業を拡大するなど、新興市場で成長を遂げるEコマースをうまく活用したいと考えており、Souqの買収が実現すれば、その意図に沿ったものとなるだろう。世界最大規模のEコマース企業であるAmazonは、米国、ドイツ、日本などの先進国での事業が既に成熟しており、急速な成長を維持するにはさらに多くの市場に参入する必要がある。
6億5000万ドルでの買収が実現すれば、Amazonにとって、2014年以降最大規模の買収となる。同社は2014年に、ゲームプレイのライブ動画を視聴および配信するサービスTwitchを買収しており、Crunchbaseによると、買収金額は9億7000万ドルとなっている。
Amazonはこの10年間で、注目を集める大規模な買収を多数実施してきた。Crunchbaseによると、Twitch以外に、2012年にロボット工学を手掛けるKiva Systemsを7億7500万ドル、2010年にEコマース企業Quidsiを5億4500万ドル、2009年に靴の電子小売業者Zapposを12億ドルで買収している。
Souq.comは、アラブ首長国連邦、エジプト、サウジアラビア、クウェートで事業を展開している。2016年2月には2億7500万ドルの資金を調達した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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