米カリフォルニア州の車両管理局(DMV)は米国時間3月10日、州道における自動運転車の無人運転試験を認める新たな規制案を発表した。同州では現在、自動運転車のすべての試験において人間が運転席に座り、必要に応じて運転を代わることが義務付けられている。
DMVのJean Shiomoto長官は声明で次のように述べた。「これらの規則は、既存の自動運転車試験プログラムを拡大して、ドライバーが同乗していない車もテストできるようにするものだ。今回の措置は、いずれカリフォルニアの道路で無人の自動運転車を認める上で次のステップとなる」
また、カリフォルニア州交通局のBrian P. Kelly長官は、声明で次のように述べている。「カリフォルニアでは他のどの州よりも多くのメーカーが自動運転車をテストしており、本日の規則は、この新たな技術におけるわれわれのリーダーシップを持続させるものだ。これらの規則は、公共の安全を守り、技術革新を促し、今後の試験や無人運転技術の展開に向けた道筋を示す。今回の法制化は、利害関係者と協力して適切に進めるための次のステップだ」
今回の判断は、2016年12月にDMVとUber Technologiesとの間に生じた問題とは関係ないようだ。Uberは、DMVから正式な許可を受けずに、サンフランシスコで自動運転車の試験プログラムを開始した。開始から数時間後、DMVはUberが法律に違反しているとして、手数料150ドルを支払って許可を得るまでプログラムを中止するよう求めた。
Uberは先ごろようやく譲歩し、許可を取得した。現在、サンフランシスコで2台の自動運転車をテストしている。
DMVは、無人運転車の試験を認める規制導入を目指す決定を下すにあたって、自動運転車を手がける企業や、消費者保護団体、地方自治体、保険会社からフィードバックを得たと述べている。
ただし、そうした車をすぐに公道で目にするようになるわけではない。DMVはまず規制案を成立させる必要があり、これは2017年中を予定している。このプロセスにおける最初のステップは公聴会で、4月末にサクラメントで開催される予定だ。
DMVの主任法律顧問を務めるBrian Soublet氏は10日、報道機関との電話会見の中で、「車の自律的能力について市民に正確な情報を提供することが不可欠だ」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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