アドビシステムズは3月7日、スマートフォン向け画像編集アプリ「Lightroom Mobile」においてRAW HDRの撮影モードを追加したと発表した。iOS/Androidともに無料で利用できる。
HDR撮影モードは、露出の異なる3枚のDNGファイル(アドビのRAW形式)を撮影し、自動的に位置補正、合成、ゴースト除去、トーンマッピングを実施。HDRとRAW画像の両方のメリットを取り入れた16bitRAWデータを生成する。
高品位なHDR写真を撮影するには、カメラで露出の異なる画像を撮影し、同社の「Lightroom」や「Photoshop」などのソフトで加工する必要があったほか、これまでのスマートフォンでのHDR撮影は、2枚の写真を使うケースが多く、ライティングによってはすべての色調を再現できなかったという。Lightroom Mobileでは、3枚のDNGデータを使用するため、より広いダイナミックレンジの画像を手軽に生成できる。
なお、HDR撮影できるデバイスは、iOSでは「iPhone6s/6s Plus/7/7 Plus/SE」「iPad Pro 9.7」などDNG形式で撮影できるものに限られている。また、Androidでは、「Samsung Galaxy S7/S7 Edge」「Google Pixel/Pixel XL」のみとなっている。アドビでは、今後対応デバイスを増やしていくとしている。
またiOS版では、写真の元画像のエクスポート機能に加え、ジェスチャーで写真の評価やレビューを入力できるようになったほか、「Force Touch」の対応によるLightroomカメラの高速起動、充電中に画面ロックを解除する「スリープ状態を停止」オプションが追加されている。Android版では、「Creative Cloud」の契約者であれば、線や円形の部分編集が利用可能となった。
アドビプリンシパルデジタルイメージングエバンジェリストのジュリアン・コスト氏は、HDR機能について「(生成したHDR写真は)圧縮されていないので、より柔軟な加工が可能。ボケてしまった写真などはそのままだが、写真が持つ潜在的なものを引き出すことができる」とした。
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