認知症発症リスク低減プログラム「アタマカラダ!ジム」--早期発見テストも

 キャピタルメディカとJR東日本スポーツは2月23日、軽度認知障害(MCI)の早期発見ができる認知症リスク低減運動プログラム「アタマカラダ!ジム」を共同開発し、今後販売すると発表した。東京大学大学院薬学系研究科機能病態学教室(富田泰輔教授)が監修している。

アタマカラダ!ジム

 厚生労働省の調査によると、65歳以上の高齢者のうち認知症の人は推計15%で、2012年時点で約462万人に上ることがわかっている。また、軽度認知障害(MCI)の高齢者も約400万人いると推計され、65歳以上の4人に1人が認知症とその予備軍となる計算だという。

 認知症は近年大きな社会問題とされ、その社会的コストは年間約14.5兆円にものぼると言われている。認知症を発症した後に健常状態に戻ることはできないとされているが、一方で、軽度認知障害(MCI)から14~44%が健常に戻る可能性があり、リカバリープログラムを施すのは早期であればあるほど効果的と考えられる。


 そこで、アタマカラダ!ジムでは、MCIの早期発見テストを提供。実際に医療現場でも使われている精度の高いMCIスクリーニングテスト「MoCA」の日本語版をiPadで実施できるようにICT化。被験者の作図データなどを過去データとして蓄積できるようになり、経年での確認やプログラムの効果測定、また研究に活用することが容易になるという。


 また、学術論文をもとに、認知症の発症リスクを低減する運動プログラムを用意。有酸素運動をしながら記憶や計算をするなど、脳の各部位を刺激するプログラムを実施することが効果的と考えられることから、JRスポーツのノウハウを生かして、認知症のリスク低減を目指したコンテンツを開発したという。

アタマカラダ!ジムは、キャピタルメディカの介護事業子会社であるクラーチが運営する7施設に先行導入されているとのこと。


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