講談社、手塚プロダクション(手塚プロ)、NTTドコモ、富士ソフト、VAIOの5社は2月22日、「鉄腕アトム」を目指したコミュニケーションロボット「ATOM」を展開する「ATOMプロジェクト」を発表した。「手塚治虫生誕90周年記念企画」として企画されたもの。
ATOMは、発話・二足歩行を実現し、クラウドで成長するキャラクタ型コミュニケーションロボット。鉄腕アトムの世界観をベースに、ロボットというエンターテインメントデバイスとしての可能性を開拓しつつ、発話コンテンツの研究・開発を進める。一家に一台、“進化する家庭用ロボット”の普及を目指す。
富士ソフトのフロントエンドAIがリアルタイムで人の表情に反応。顔認識機能で家族や友達を12人まで認識し親和性の高いコミュニケーションを実現する。付き合うほどに変化・成長するのが特徴だ。ATOMの声は、2003年からアニメ「鉄腕アトム」の声を担当する声優の津村まことさんが当てている。
また、コミュニケーション以外にも、胸に2.4インチ液晶ディスプレイを搭載。絵を映しながらの絵本の読み聞かせができるほか、アニメ「鉄腕アトム」の傑作選、 YouTubeをディスプレイとスピーカーで再生できるという。
全体の企画・プロデュースは講談社が担当。会話のもとになるシナリオモデルの作成、出版コンテンツの開発も手掛ける。また、ATOMのロボティクスおよびOS・フロントエンドAIは、富士ソフトが設計。コミュニケーションロボット「PALRO」の技術を採用している。
ユーザーとコミュニケーションする上で、ATOMが理解できない言葉に遭遇した場合は、音声認識で言葉をテキスト化しクラウドに送信。ドコモの「自然対話プラットフォーム」に対応を移す。
VAIOは、ATOMで使用している電気系統のメインボードといった基板実装・製造のほか、「ATOM組み立て代行サービス(全70号一括のみ)」を担当。組み立てはロボット製造で実績のある安曇野工場で実施する。
プロジェクト第一弾は、ATOMをユーザーが組み上げるパートワーク式のキット。「コミュニケーション・ロボット 週刊 鉄腕アトムを作ろう!」として、2017年4月4日に第1号を発売。2018年9月に発売する第70号で完成する。
価格は、創刊号が830円(以下税別)、通常号は1843円、高価格号は2306~9250円。また、全70巻の価格は18万4474円となる。
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