オンキヨー&パイオニアイノベーションズは、イヤホンジャックがなくなったiPhone 7に音楽の新しい聞き方を提供する。2月15日、パイオニアブランドからLightning端子接続のイヤホンを発表。充電用ポートを備えた「RAYZ Plus(レイズプラス) SE-LTC5R」(想定価格:1万6800円前後)と「RAYZ(レイズ) SE-LTC3R」(同:1万1800円前後)の2機種をラインアップした。発売は3月下旬。
RAYZはLightningによる接続を実現したノイズキャンセリングイヤホン。いずれも9.2mmのダイナミックドライバを搭載する。イヤホンでは初となる第2世代のLightning Audio技術を採用しており、iPhone、iPad、iPodからの電力供給によりノイズキャンセリング機能に対応。低消費電力を徹底することで、イヤホン側の電源を気にせず、音楽を聴くことができる。
上位機となるRAYZ Plus SE-LTC5Rには、ケーブルにLightning接続用の充電用ポートを備え、充電しながら通話や音楽を聴くことを実現。充電しながら音楽が聞けなくなったiPhone 7の不満を払拭した。
イヤホン部には外側と内側に1つずつ、リモコンに2つのマイクを備え、合計6つを内蔵。イヤホン部のマイクが、人の耳と周囲をスキャンすることで、それぞれの場所に応じたノイズキャンセリングができる。「日常使いで効果を発揮しやすいノイズキャンセリングにした」(オンキヨー&パイオニアイノベーションズイノベーション事業本部マーケティング部マーケティング課の甲斐拓氏)ほか、イヤホンを外さず周囲の音を聞き取れる「HearThru(ヒアスルー)」機能も備えた。
イヤホンを耳から外すと音楽が自動でストップする「オートポーズ」にも対応。これはイヤホン内のマイクが耳の狭い空間に入っていることを検知すると音を流し、耳から外して広い場所に出たことを確認すると音が止まるという、ノイズキャンセリング用のマイクを有効活用することで実現した機能。同様の機能をセンサで実現しているイヤホンもあるが、余分なセンサをつけずに可能にすることで、消費電力を抑えた。
マイク付きリモコンは、再生停止、ボリューム上下に1つのスマートボタンを設けた4ボタンタイプ。スマートボタンには、アプリを起動できたり、マナーモードの切替えができたりと、好きな機能を割り当てられる。
近日公開予定の専用アプリを使えば「5バンドEQ設定」やスマートボタンへの機能割当などが可能。HearThruモードのオン、オフも設定できる。
オンキヨー&パイオニアイノベーションズ代表取締役の宮城謙二氏は「今までイヤホンやヘッドホンはオーディオアクセサリと呼ばれてきたが、RAYZはアプリとアクセサリを組み合わせた『アプセサリ』として提案する。この2つを完全に合体させることで、Lightning端子から音楽生活を豊かにしていく」とコンセプトを話した。
iPhone 7のイヤホンジャック廃止以降、イヤホン、ヘッドホン業界では接続端子のいらないBluetoothタイプが人気を得ている。あえてLightningによる有線接続を採用した理由は「電源の有無を心配する機器を1つ減らせること」と甲斐氏は言う。オンキヨー&パイオニアイノベーションズは、Lightning技術をいかしたオーディオ展開を今後も見据えている。
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