“攻殻タチコマ”が接客する実証実験--アプリで育成、店頭でリアルに出会える

 プロダクション・アイジーとロボット事業などを手掛けるkarakuri productsは「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」(攻殻機動隊)シリーズの人気キャラクター「タチコマ」が接客をする実証実験「リアルエージェント・タチコマによる商品受け渡しサービス」を実施。12月22日に先行メディア体験会を開いた。

左からkarakuri products 代表の松村礼央氏、プロダクション・アイジー 執行役員の郡司幹雄氏
左からkarakuri products 代表の松村礼央氏、プロダクション・アイジー 執行役員の郡司幹雄氏

 実証実験は、スマホアプリと店頭の「リアルエージェント・タチコマ」を連動して実施。専用アプリ「バーチャルエージェント・タチコマ」をダウンロードし、スマホ上のタチコマをテキストや音声を使って育成ができる。タチコマは記憶を失っている設定で、ユーザーとのやり取りにより、劇中の記憶を取り戻していく。育成の仕方によって、生意気になったり、親密になったり、タチコマの性格は異なって成長するという。

 商品受け渡しサービスは、アプリ内の「お取り置きアイテム」でアイテムを予約し、店頭で決済。その後タチコマの前に置かれているセンサ内蔵テーブルの上にスマートフォンを置くことで、アプリ内のバーチャルタチコマとリアルエージェント・タチコマが連動する仕組み。テーブル内のセンサとスマートフォンはBluetoothで接続され、アプリ内のデータを専用サーバに送信。サーバからリアルエージェント・タチコマに再度データを送信することで、アプリ内の“性格”を持ったタチコマが現れる。

 お取り置きアイテムは、第1弾としてグッズの詰め合わせを用意しており、リアルエージェント・タチコマは袋詰めされたグッズを台に載せて、来店客の前まで持ってくる。

  • お取り置きアイテムの画面

  • 第1弾として販売されるグッズの詰め合わせ

  • タチコマはそれぞれ違った性格に育っていく

 実証実験は、I.Gストア内の一角で実施され、リアルエージェント・タチコマは専用スペース内だけを行き来する。来店客が歩いている場所まで出ていかない、手渡しではなく専用台を用いて接客することで、安全性に配慮したという。

 12月22日から東京都渋谷区の渋谷マルイにある「I.G ストア」で展示を開始。当初は12月23日から商品お取り置きサービスを開始するとしていたが、開始時期を延期するとのこと。タチコマ自体は展示スペースで稼働しているため、写真撮影などには対応する。

 リアルエージェント・タチコマは、2014年に開始した「攻殻機動隊 REALIZE PROJECT」の一環として作られたもの。高さ1400mm×幅1500mm×奥行き1100mmで、重量約65kgで2分の1サイズになる。商業施設や自治体、国と連携し、コミュニケーションロボットに求められるインフラ整備を通じて、新しい接客体験を提供していく。

センサを内蔵したテーブルの上にスマートフォンを置くことで「リアル・エージェントタチコマ」と連動できる
センサを内蔵したテーブルの上にスマートフォンを置くことで「リアル・エージェントタチコマ」と連動できる

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