米大統領選挙中に見られた虚偽のニュースはすべて、ロシアによる「洗練された」プロパガンダ活動の一環だった可能性がある。
米国時間11月8日の一般投票では、Donald Trump氏が勝利して次期大統領の座を射止めたが、選挙に至るまでの間に拡散された多くの虚偽ニュースは、FacebookやGoogleなどの大手IT企業を巻き込んで大きな論争を呼んだ。The Washington Postは11月24日の記事で、虚偽ニュースの多くがロシアによる活動の一環だったことが明らかになったと報じている。
The Washington Postによると、この活動では、数千のボットネット、人間の集団が報酬を受けて書き込む煽り記事、ウェブサイトやソーシャルメディアのアカウントネットワークを利用して虚偽の記事が作成され、拡散されたという。同紙は、この作戦を中立の立場で追跡した研究者らの話として、活動の目的はTrump氏を支援し、米国の民主主義に対する信頼を損ねることだったと伝えている。
米シンクタンクForeign Policy Research Institute(FPRI)でフェローを務めるClint Watts氏はThe Washington Postの取材に対し、「冷戦時、これはロシアの常とう手段だった。問題は、ソーシャルメディアが登場する以前であれば簡単には実行できなかったことだ」と述べた。
The Washington Postによると、このプロパガンダ活動を明らかにしたのは、FPRIと超党派のグループPropOrNotの研究者らだという。PropOrNotは27日に調査結果を公表した。FPRIの研究者らも、6日付の記事「Trolling for Trump: How Russia Is Trying to Destroy Our Democracy(Trump氏のためのトロール:ロシアはいかにしてわが国の民主主義を破壊しようとしているか)」で調査結果を公開している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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