ディー・エヌ・エー(DeNA)は11月25日、同社が運営する医療キュレーションサービス「WELQ」の記事について、医師や薬剤師などの医学的知見を持つ専門家や、外部の薬機法などの知見がある専門家による監修を開始すると発表した。
WELQは、2015年10月にスタートしたキュレーションサービス。「健康や医療をもっと身近に。」をコンセプトに、運営側が抱えるキュレーターのほか、会員登録したユーザーが記事を掲載するシステムを取っている。ただし、内容に医学的根拠がない記事が多く信ぴょう性に欠けると、SNSやブログ、複数のメディアで指摘されていた。
同社では、10月17日に薬機法などに関する専門家が所属するパートナー企業に対し、11月24日には医師や専門家に、記事内容の監修を依頼したという。順次、問題があると判断した記事は削除し、監修が完了した記事には医師の氏名や顔写真、もしくは監修した病院、クリニック名を記事中に表記するという。
これに加え、専門家による監修とは別に、DeNA側でも記事内容のパトロールチームを組成。記事内容が適切であるか否かを確認する。また、読者から記事内容についての問題点を指摘できるよう「記事内容に関する通報フォーム」を設置し、随時専門家に確認するとしている。
WELQでは、徹底的なSEO対策を実施していたためか、「死にたい」と検索した際にwelqの記事がトップに表示され、しかも記事内に転職サイトの自己分析サービスのアフィリエイト広告を掲載していたことから批判が高まり、広告を削除した経緯がある。
また、WELQの記事末尾には「当社は、この記事の情報及びこの情報を用いて行う利用者の判断について、正確性、完全性、有益性、特定目的への適合性、その他一切について責任を負うものではありません」とするただし書きがあり、医療に関する情報を扱うにも関わらず内容を担保しないスタンスも問題視されていた。
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