デジタル変革無き経営は後退と同じ:「Microsoft Foresight」基調講演 - (page 2)

取材・文:阿久津良和 構成:羽野三千世2016年09月08日 18時24分
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 2組目の対談は、中国家電メーカー「ハイアール」の一員であるアクア 執行役員 兼 AQUA日本代表COO 山口仁史氏。同社は日本国内で冷蔵庫、家庭用洗濯機、業務用洗濯機を取り扱う家電メーカーだ。同日、日本マイクロソフトと家電IoT分野での協業を発表した(関連記事)。


アクア 執行役員 兼 AQUA日本代表COO 山口仁史氏

平野氏 白物家電によるデジタルトランスフォーメーションで作り出す未来は?
山口氏 製品自体がIoT化することで、消費者の生活は大きく変化する。白物家電がIoT化しても「インターネットにつながっただけ」という印象を持つかもしれないが、電話を思い返せば、黒電話のダイヤル式がプッシュ式へ、携帯電話からスマートフォンへと変化していく過程で、人々は変化の瞬間は小さな印象を持ったはずだ。しかし、その小さな変化は人々の生活を気付かないうちに変化させた。家電のIoT化もその1つ。デジタルトランスフォーメーションという波は業界を超えていく。これまでのパートナーが競業相手に、パートナーになり得なかった企業が協業する例が増えていくだろう。さまざまなパートナー企業と手を取り合って進めていくのがポイントとなる。

平野氏 デジタルトランスフォーメーションを進める上で重要視しているのは?
山口氏 技術が目の前にあると使いたくなってしまうが、消費者の生活が便利になる、消費者が楽しめる点を大事にしている。もちろん技術を否定している訳ではないが、利用者の利益につなげるための姿勢が大事だ。変革・変化を恐れる傾向があるのは当たり前だが、個人的には現状に満足してはいけないと考える。格好を付けているのではなく、世の中は自分の好みとは関係なく変化していく。前述した電話の例のとおり、自分の好みに限らず世の中は便利に、変革が起きて消えるの、繰り返し。現状が変わらないと考える方が不自然。当社が変わらないのに世の中の生活環境が変わっていくのは、当社が後退することと考える。

平野氏 デジタルを使ったビジネスモデルをどのように進化させる?
山口氏 業務用洗濯機をインターネットにつなげた「ITランドリーシステム」を提案する。コインランドリーのオーナーは、既存店舗の稼働率をネット経由で確認し、消費者は利用時にPCやスマートフォンを介して、空き状況や店舗情報、洗濯機の空き状況を確認できるよういになる。また、洗濯終了までの残り時間をスマートフォンから確認できるようにするなど、情報を提供するサービスを展開する予定だ。すべてに当てはまる訳ではないが、コインランドリー自体のイメージ改善にもつなげたい。今後は同システムを活用した他のビジネス展開やクラウド化による新たなビジネスを考えている。


アクアが提唱する「ITランドリーシステム」の概要

平野氏 ITでビジネスモデルの変革が柔軟になった?
山口氏 コインランドリーの業界も変化している。店舗オーナーと消費者そして当社、3者にとってより良いものにしたい。

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