ストップウォッチ30個から始まった--オリンピックを支えるオメガのタイム計測技術 - (page 2)

Terry Collins (CNET News) 翻訳校正: 編集部2016年08月17日 07時00分

 Omegaは、動きを追跡して勝者が誰であるかを判断するための、4つのセルを採用したフォトセル技術も開発した。

 「われわれはスターティングブロックの後ろに感圧センサを取り付けた」「これにより、スタートで違反があった場合、選手が何をしたかを審判がすぐに知ることになる」とZobristは語った。

 Omegaはさらに、アーチェリー競技向けに新たなレーザー照射型検知システムも備えている。Zobris氏はこのシステムについて、「的(まと)全体をスキャンすることで、矢がどこに当たったかを極めて正確に知ることができ、即座に結果を得ることができる」とした。

 ゴルフ選手に対しては、Omegaは小型レーダーを開発。ボールの速度、回転、飛距離など、スイングに関するリアルタイムの情報を提供する。ゴルファーのスイングについてミリ秒以内の情報を算出し、リオ五輪の会場に設置されたOmegaの300以上のスコアボードにデータを表示する。

 水泳競技では、Omegaはプールの中に水中用のラップ計測器、プールの上には特殊なカメラを設置した。カメラは1秒間におよそ100の画像を撮影し、ゴールが僅差だった場合に活用することができる。例えば9日の200mバタフライ決勝で、米国の「水の怪物」Michael Phelps(マイケル・フェルプス)選手が日本の坂井聖人選手を0.04秒差で破った際などだ。

 この結果、Phelps選手は20個目のオリンピック金メダル獲得という記録を打ち立てた(最終的に23個の金メダルを獲得している)。

 Zobrist氏によると、競泳選手がレースの最後にタッチパッドを押すのが不十分だった場合に、カメラが有用になることがあるという。「これ(競泳)は、選手が自分でタイムを記録する唯一のスポーツだからね」(同氏)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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