プレミアムインタビュー

会議で発言しない社員は「ノーバリュー」--DeNA守安社長の“組織論” - (page 2)

 やはりまだ若い会社ですし、いろいろなチャレンジをしています。最近はそこまで言っていませんが、われわれは永久ベンチャーというものを掲げているので、新しいことにチャレンジしたい社員は、おそらく普通の会社に比べて圧倒的に多いと思います。せっかく仕事をするんだったら新しいことを考えて、自分が先頭に立ってやりたいという人が多い会社ですし、実際にそれができる環境にあるんじゃないかなと思います。

 社内制度でいうと、いろいろなチャンスに対する公募制みたいなものがあったり、誰でも新しい事業を提案して承認されれば進められる「インキュベーションプログラム」というものもあります。人材の流動性もあって、会社として注力領域も変わるので、あるタイミングで人をごっそり寄せたり、まったく畑違いのところに手を上げた人に機会を与えたりしています。

創業者・南場智子氏は「いい戦友」

――創業者の南場智子さんと守安さんはどのような関係なのでしょう。また、南場さんは社内ではどのような立ち位置なのでしょうか。

 特段、よく一緒に行動しているというほどの仲でもないですが、お互いに言いたいことは言い合うんですよね。僕が社長なので、いろいろと気を遣ってもらっているところはあるかもしれませんが、当然、経営会議や取締役会では喧々諤々と議論して意思決定していきます。僕からしたら、ちょっとおこがましいですけど、いい戦友みたいな感じですね。

創業者の南場智子氏とは「いい戦友」と守安氏
創業者の南場智子氏とは「いい戦友」と守安氏

 (南場氏は)普段は僕の社長室の隣にいますよ。基本はフルタイムで来ていますので、全然どこかに隠居して、たまに顔を見るとかそういうことではありません(笑)。僕は会社でお昼を食べることが多いんですが、それぞれの弁当を持って社長室で一緒に食べながら、よく話をしています。

 社内では、一歩引いてるじゃないですけど、僕に任せてもらっていて、(南場氏が)社員向けに公にしゃべったりすることはないですね。どちらかというと、新卒の採用や講演など社外向けの取り組みをしてもらっています。あとは、政界財界など、ちょっと大人のレイヤーのお付き合いは任せていて、僕はどちらかというとベンチャー企業などとの付き合いの方が多いですね。

――今後、DeNAをどのような組織にしていきたいと思いますか。

 これはいま考えているところなんですが、やはり若手社員をもっと育てたいと思っています。あまり僕は育成という考えが好きじゃなくて、適切なアサインをすれば人は勝手に育つと思っているのですが、もう単体だけでも1000人を超える会社になっていますので、もう少し人を育てられる方法があるんじゃないかと。

 すごく能力があって、やる気もある社員が揃っていますので、そういう人たちのポテンシャルを最大限生かして、成長も早めて、会社としてどんどん成長するためには、もうちょっと効率的で効果的なやり方もあるんじゃないかと、検討を始めたところですね。

※第3回「守安功氏の“日常”」は8月12日(金)に掲載

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