実際に使ってみると、これまでのPixelpoint技術搭載Adonit製スタイラスに比べてグリップ感があるのが分かる。特に、ペン先がディスプレイ表面に触れた瞬間での滑るような感覚が低減されている。ただし、このグリップ感は、ペンを紙の上で実際に使ったときに感じるようなザラつきのあるものではなく、どちらかと言えば粘性のあるものだ。
Adonitによると、このグリップ感は、Pixelのペン先に特製のプラスチック/シリコン素材を採用することで実現しているという。
このグリップ感は、他のPixelpoint技術搭載Adonit製スタイラスと比較することではっきりと分かるような強さなので、ペン先がディスプレイ上を滑るような感覚を好まないユーザーには物足りないかもしれない。だが、その一方で、文字を素早く書くような場合にペンの進みを遅くさせてしまうことがない強さでもある。全体的な使用感を考えると妥当な強さではないだろうか。
Pixelは、クイックスタートと呼ばれる機能も搭載している。Pixelを使った描画や筆記の際に、作業を中断してPixelを手から放して置いておくと、バッテリ消費を抑えるために自動でスリープ状態になる。そして、作業を再開するためにPixelを手に取ると、同機能がスリープを自動解除してくれる。
スリープ解除のためにペン軸にあるボタンを押すというような、他のスタイラスで求められる動作は不要だ。Pixelは、内蔵のグリップセンサによりスリープの自動解除を可能にしている。
スタイラスを長時間使っていると、作業の中断によるスリープ、そして、再開時のスリープ解除というのは何度も繰り返される動作だ。それだけに、クイックスタートに一度慣れると、ボタンを押してのスリープ解除といった他のスタイラスでの動作が非常に煩わしく思える。
クイックスタートによりPixelは、浮かんだアイデアをすぐに書き留められるという従来のペンに、また少し近づいたスタイラスであることを感じさせる。
その他の機能としては、2048レベルの筆圧感知が可能で、パームリジェクション機能を搭載する。
Adonitのウェブサイトによると連続使用時間は15時間で、充電時間は1時間だという。カラーはブラックとブロンズの2色が用意されている。対応しているiOS搭載デバイスとアプリについては、同サイトを参照してもらいたい。
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