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銀座のセイコー新社屋を訪問--エントランスに世界時計「Seiko Space Eye」 - (page 2)

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 世界時計のスクリーンには、いくつかのコンテンツが用意されている。

 1つは、世界時計としてのコンテンツだ。ここでは、中央部に地球を表示。15分ごとに、「水の地球」と「光の地球」が入れ替わって表示される。水の地球は、豊かな自然と生命を育む様子を表現。光の地球は、人類が築き上げてきた文明の叡智が輝く様子を表現しており、明暗の表情を入れ替えながらゆったりと回転して悠久の時の流れを演出するという。

 全世界40のタイムゾーンと、各地域の代表的な都市の地名と時刻がリアルタイムで表示されており、90秒で地球が一回転する。「宇宙船の丸い舷窓から地球を見た様子さえも想起させ、エントランスホールと宇宙をつなぐ空間演出効果をもたらす」という。

 「水の地球」と「光の地球」は、ロビーに備え付けられた大型のトラックボールを動かすことで、表示位置を自在に動かすことができる。地球上の知りたい場所の時刻を即時に表示することが可能であるほか、南極や北極といった場所も自由に見ることができる。

 また、世界時計とはいいながらも、円のなかに時を表示するだけでなく、さまざまなメッセージを表示することにもこだわった。

 毎正時には、この世界時計のために作られたオリジナルコンテンツを表示。地球から宇宙空間に展開する雄大なビジュアルによって、はるかなる時空や時の誕生に想いを馳せることができる映像演出を行っている。また、最新のブランディングコンテンツやコマーシャルフィルムなど、3本の映像を放映。

 さらに、同社オリジナルコンテンツ「Art of Time」も放映。47種1200個の機械式時計の部品を使った動きが話題を集め、3月14日から公開されて以降、120万回も再生されたこの映像も、新社屋を訪問した人たちを楽しませる。

 また、同社が制作した「想いを刻む」の映像も表示できるようにしている。2分52秒のこのコンテンツは、同社の最上位モデルであるグランドセイコーを題材に、入学や入社、昇進、結婚、子供の誕生、定年退職といった人生の節目をグランドセイコーとともに過ごすシーンを映像化。

「想いを刻む」は円形のスリーンにあわせて再編集した
「想いを刻む」は円形のスリーンにあわせて再編集した

 「人生時計」をキーワードに、グランドセイコーのターゲットであったビジネスマンが、入社から定年退職し、高齢になるまでの人生における節目を、時計の文字盤のなかに映し込み、人生と共に歩むグランドセイコーの姿を表現したという。グランドセイコーが人生のどの節目においても相応しい時計であることを訴求したものになっており、「コト需要」をマーケティングの柱とする同社の戦略を具現化したものともいえる。

 作品は、2014年には映文連アワードで経済産業大臣賞を受賞。カンヌ コーポレートメディアアワード2014では、コーポレートイメージフィルム部門シルバー賞、JPPアワード2015では音響技術部門のゴールド賞、編集技術部門のシルバー賞を受賞している。

 オリジナル作品は、16:9の画角で制作されているが、これを円形スクリーンでも表示できるようにしたという。これも、円形スクリーンへの画像表示ノウハウの蓄積につながっている。

 セイコーでは、今後、「Seiko Space Eye」のコンテンツを増やしていく一方、これらの経験をもとに、円形の設備時計の販売を開始する考えだ。設備時計を担当しているのは、同社子会社であるセイコータイムシステム。設備時計のほか、スポーツ分野における計測などでも数多くの実績を持っているという。オフィス内や各種施設、スタジアムなどのニーズにあわせて、さまざまなサイズの円形設備時計を提案することになる。

 一方、新本社ビルは、BCP(事業継続計画)に対応したビルである点も大きな特徴だ。

 新本社が入るアーバンネット銀座一丁目ビルは、地上8階、地下1階の建物で、セイコーホールディングスおよびセイコーウオッチだけが全棟を使用。新耐震基準の1.25 倍の強度を持つ構造としているほか、2系統受電体制としており、72時間の非常用発電システムや、浸水対策や災害対策用備蓄倉庫を備えている。

 実は、Seiko Space Eyeも、災害時には地域に対する情報発信基地としての役割も果たすことになる。

 「災害時にはSeiko Space Eyeを消すのではなく、緊急時に地域の人たちに情報を提供する場としても活用してもらうことを想定している」(セイコーホールディングス ブランド推進一部参事の吉野周氏)。新耐震基準を上回る堅牢性を持ったビルである強みを生かした地域貢献も視野に入れている。

 ちなみに、Seiko Space Eyeが設置されているエントランスは共有部分としており、誰でもSeiko Space Eyeを見学することができる。近隣の保育園の園児が散歩の際に立ち寄ることもあるという。

 Seiko Space Eyeを通じて、新本社ビルからセイコーの新たな情報発信が始まっている。

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