ボーズ、ついにワイヤレス進化した「QuietComfort」--エンジニアが語る“Quiet道”とは

 繁華街、電車内、地下鉄駅構内の騒音レベル。普段はこれだけの騒音の中で暮らしているという。
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 繁華街、電車内、地下鉄駅構内の騒音レベル。普段はこれだけの騒音の中で暮らしているという。

 「合気道は稽古を繰り返して精進する。ボーズの『QuietComfort』もノイズを克服するためにひたむきに努力する。そのやり方は合気道に通じるところがあり、合気道ならぬ“Quiet道”だ」――と、自ら習っている合気道になぞらえて、ボーズのheadphone Lead Research EngineerのDan Gauger(ダン・ゲイジャー)氏は、ノイズキャンセリングヘッドホン「QuietComfort」をこう表現した。

ボーズのheadphone Lead Research EngineerのDan Gauger氏
ボーズのheadphone Lead Research EngineerのDan Gauger氏

 6月24日に発売する「QuietComfort 35」(税別価格:3万7000円)は、ボーズ初のワイヤレス機能を持ったノイズキャンセリングヘッドホンだ。9月にはインナーイヤータイプの「QuietControl 30」の発売も控え、ボーズの代名詞とも言えるノイズキャンセリングヘッドホンは、一気にワイヤレス化を進める。

「QuietComfort 35」
「QuietComfort 35」
「QuietControl 30」
「QuietControl 30」

 ノイズキャンセリングは1978年4月19日、スイスのチューリッヒから米国ボストンへ向かう飛行機の中で、ボーズ創業者であるボーズ博士が生み出した技術。機内で浮かんだアイデアを、ボストンに帰り着くまでに、基本コンセプトとしてまとめたあげたという逸話を持つ。

 長く航空機や米国空軍などの法人向けに提供してきたが、2000年にコンシューマ向けの「QuietComfort」を発表。以来「QuietComfort 2/3/15」と進化を続けてきた。

 しかし、Bluetoothによるワイヤレスヘッドホンは登場しているものの、ノイズキャンセリング技術は搭載されておらず、QuietComfort 35とQuietControl 30は、ノイズと向き合い、ひたむきに努力することによって、ワイヤレス化という新機能を実現した。

 さらにQuietControl 30は、「コントローラブル・ノイズキャンセレーション(可変ノイズキャンセリング)」を搭載し、使用シーンに合わせて周囲の音をどの程度取り込むかを任意で調節できる機能も備える。

 ゲイジャー氏は「以前はQuietComfort 3とイヤホンの2つを持ち歩き、集中したいときはQuietComfort 3、音楽をBGM的に楽しみたい時はイヤホンと使い分けていた。この2つの機能を1つにしたのがQuietControl 30。つけているのを忘れるくらい装着感も良く、ノイズのレベルの調整もできる。個人的にスペシャルだと思っている」と紹介した。

 あわせて、スポーツ用モデルもBluetoothによるワイヤレス接続ができる「SoundSport wireless headphones」(同:1万8000円/6月24日発売)と、心拍数モニタを内蔵した「SoundSport Pulse headphones」(9月発売予定)をリリースする。

 いずれも防滴、防汗仕様で、スポーツ専用にカスタマイズした独自の「StayHear+」チップを採用することで、激しい動きにも安定した装着性を確保。ケーブルに搭載されたマイク付きリモコンで、曲のスキップや音量調整、通話にも対応する。

 今回発表されたワイヤレスヘッドホンは、Bluetooth機器との接続や切り替え、音声ガイドの言語選択などができる専用アプリ「Bose Connect app」に対応。Quiet Control 30では、可変ノイズキャンセリングの操作、SoundSport Pulse headphonesでは心拍数をリアルタイムで表示することもでき、今後は新機能を追加していく予定だ。

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