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“東証”のような仮想通貨インフラに--ビットコイン取引の「QUOINE」が17億円の資金調達

山川晶之 (編集部)2016年06月24日 08時00分
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 仮想通貨取引所を展開するQUOINE Japanは6月20日、ジャフコをリードインベスターとした、総額1600万ドル(約17億円)の第三者割当増資を実施した。トータルでは2000万ドルを予定しているが、残りの400万ドルは提携するパートナー向けに用意する。

QUOINE Japan代表取締役の栢森加里矢氏
QUOINE Japan代表取締役の栢森加里矢氏

 QUOINE(コイン)は、ビットコインなどの仮想通貨取引所機能を、金融機関や事業会社、証券会社、FX事業者、ビットコイン専業社などにOEM提供するB2B事業をメインに展開している。

 USドル、日本円、ユーロ、人民元など10通貨でのトレードに対応し、毎秒100万トランザクション(現時点での1日あたりのビットコイン取引件数は30万程度)を処理する世界最高速のマッチングエンジンを持つ。また、金融ガイドラインやコンプライアンスの遵守、セキュリティ、冗長性、可用性も確保(アップタイム99.99%を保証)している。

 個人向けのオンライントレードも提供しているものの、プラットフォームに関するプロダクト開発を優先しており、スマートフォンアプリの提供やSEO、マーケティング施策などは一切実施していない。それにも関わらず、高性能なマッチングエンジンなどが評価され、中国系を除くとアジア最大の取引高を誇るという。

 今後は、適切なマーケティング・プロモーション活動、金融機関・事業者との連携により、1年以内に現在の取引高の少なくとも10倍、最大100倍まで拡大すると見込む。QUOINE Japan代表取締役の栢森加里矢氏は、「仮想通貨の東証を目指す」と宣言している。


金融機関、仮想通貨に参集したい事業会社、ビットコイン専業事業者などに、QUOINEのプラットフォームを提供。東証のようなポジションを確立する

 今回の調達は、日本での事業拡充と海外展開を見据えたもの。仮想通貨の取引機能に加え、今後必要になるであろうビットコインの保管サービスや、運用サービス、新しい金融サービスの開発に向けて投資する。また、2017年5月25日に成立する仮想通貨法案(資金決済法改正案)に合わせ、これまでシンガポールにあった本社機能を日本に移転する。

 法案成立に合わせ、仮想通貨事業者の登録制がスタート。多数の金融機関や事業者が仮想通貨に参入すると見られているが、エクスチェンジの仕組み、ブロックチェーンやコールドウォレットのノウハウ、複数通貨のサポートなど参入のハードルは高い。この部分を「高速マッチングエンジン」「高い流動性」を持つQUOINEがサポートすることで、企業の参入を促進させる。

 栢森氏は、「仮想通貨事業に参入しようとする金融機関・事業者はすべて弊社の顧客になり得る。証券会社の競争が熾烈になっても東証がなくならないように、弊社も仮想通貨のグローバルなインフラを目指す」としている。

QUOINEを支えるのはグローバルバンク出身者たち

 柏森氏は、2016年3月まで4年半ほどソフトバンクでシニアバイスプレジデントとしてアジア事業を統括していた人物。その前には9年ほどファンドに携わっており、Zyngaやセカンドライフ、パロアルトネットワークスへの投資実績もある。

 また、QUOINE JapanでCTOを務め、QUOINEシンガポール法人の前CEOだったマリオ・ゴメス・ロサダ氏は、クレディスイスAPACとメリルリンチジャパンでCTOを歴任。マッチングエンジンを作り上げた人物で、投資銀行で培われたノウハウをもとに、ハイフリークエンシートレードと同水準のエンジンを開発した。

 その他のメンバーもグローバルバンク出身者が占める。それぞれ、債権、通貨、金融商品、株式、デリバティブに携わっており、トレーディングシステム、FXプラットフォーム、定量的開発、オペレーショナルリスク制御、金融リスクマネジメント、ITセキュリティといったバックグラウンドを持つ。

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