FCCの「ネット中立性」規制、米控訴裁が支持

Marguerite Reardon (CNET News) 翻訳校正: 佐藤卓 高森郁哉 (ガリレオ)2016年06月15日 10時15分

 米連邦通信委員会(FCC)は、オープンなインターネットを守る10年越しの戦いで大きな勝利を収めた。

 米コロンビア特別区巡回控訴裁判所は米国時間6月14日、FCCが2015年2月に承認した規制を支持する裁定を出した。

 今回の裁定は、電話通信会社を80年以上統制してきた厳しい規制の一部を、ブロードバンドプロバイダーにも適用する権限をFCCが持つことを確認するものだ。控訴裁の裁定は、インターネットの事業面に多大な影響を及ぼす議論に終止符を打つ可能性があるが、ブロードバンドとワイヤレスの業界は、米最高裁判所への上訴に使えそうな裁定の弱点を探し出す可能性が高い。

 それでも、FCCは現時点で有利な立場にある。FCC委員長のTom Wheeler氏は声明の中で、「本日の裁定は、ウェブ全体への自由なアクセスを認められるべき消費者とイノベーターにとっての勝利だ」と述べた。

 FCCの規制について、GoogleやNetflix、それにBarack Obama米大統領は支持してきたが、Verizon Wireless、AT&T、Comcastなどは反対している。

 ネット中立性の理念は、インターネット上のあらゆるトラフィックが平等に扱われるべきだというものだ。これはつまり、インターネットへのアクセスを管理するブロードバンドプロバイダーは、ユーザーがウェブ上で使うサービスやアプリケーションを遮断や減速できないということだ。インターネットプロバイダーはまた、Netflixのような企業に対し、コンテンツをユーザーへより高速に届けるために追加料金を課す、いわゆる「高速レーン」の導入もできなくなる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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