ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジア(SIEJA)は6月4日、11月15日発売予定のPS4用ソフト「グランツーリスモSPORT」について、日本での初お披露目やメディア向け発表会となる「『グランツーリスモSPORT』日本発表会」を東京都内で開催した。
グランツーリスモSPORTは“リアルドライビングシミュレーター”をうたうレースゲーム「グランツーリスモ」シリーズの最新作。5月にはすでに英国での発表イベントが行われていたが、日本では一般向けの体験会も含めて初お披露目の場となった。発表会ではグランツーリスモシリーズのプロデューサーを務めるポリフォニー・デジタルの山内一典氏が概要を説明した。
本作では、発売段階において車両は実在するクルマから、ゲーム内でのみ存在するバーチャルなクルマまで計140台。コースは東京の首都高をモチーフとした「東京エクスプレスウェイ」をはじめとする19ロケーション、27レイアウトを収録予定。質疑応答の中でダウンロードコンテンツによる追加拡張は予定しているとし、具体的な配信スケジュールや展開については触れられなかったものの「『グランツーリスモ5』の時は1年もお待たせしたが、そのようなことは絶対にない」と一言。
ドライビングゲーム初心者でも技術を学びながら、最終的には大きなレースイベントに出場できるまでのスキルを身につけられるオフラインコンテンツ「キャンペーンモード」も収録。山内氏は昨今のレースゲームが先鋭化していることに触れ、本作でもリアルドライビングシミュレーターをうたっているものの「初めて遊ぶプレーヤーのために作っている」とコメント。そのなかには、レーシングドライバーとしてのスポーツマンシップやトラック上のマナーを学習できる「レーシングエチケット」というコンテンツも盛り込まれている。
FIA(国際自動車連盟)とのパートナーシップにより、オンラインプレイ「スポーツモード」で行うチャンピオンシップの優勝者は、現実のモータースポーツのチャンピオンと同様に、FIAのセレモニーにて表彰を予定。また、ゲーム内で一定の条件を達成することにより、本物のモータースポーツライセンスと同等の価値を持つ「FIAグランツーリスモ デジタル ライセンス」が発行される施策も実施予定となっている。
ほかにもこれまでのシリーズにおける「カーディーラー」に相当する「ブランドセントラル」や、世界の名所を背景に車を配置してさまざまなスクリーンショットを撮影するという「スケープス」、自動車の歴史に触れられる「ミュージアム」なども搭載。またソーシャル機能では、フレンドの動向などをスマートフォンのコンパニオンアプリでも確認できるようになっている。
山内氏は収録している車両やコースはポリフォニー・デジタルが内製していること、そしてデータを全て作り直したことによってシリーズ最高のクオリティになっていると語り、また初代作が発売されたから約20年ほど、レースゲームの世界は大きな変化がないとし「初代作以来のイノベーションを起こしたい。新しいレースゲームのスタンダードを作る」と意気込みを述べた。
発表会では、元F1ドライバーの片山右京さんや、グランツーリスモのトッププレーヤーをリアルレーサーに育成するプログラム「GTアカデミー」の卒業生であるヤン・マーデンボロー選手をはじめ、トッププレーヤーやタレント、ジュニアカートドライバーを招いてのエキシビジョンマッチを実施。リアルレースさながらの白熱したバトルが展開されたとともに、映像表現としてもグラフィックやシミュレーターとしてのクオリティの高さもあいまって、見ている側からしても興奮する内容となっていた。
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