企業や自治体向けの業務用ドローンソリューションを提供するブイキューブロボティクス・ジャパンは5月31日、グロービス・キャピタル・パートナーズとツネイシキャピタルから資金調達したことを発表した。調達額は数億円の前半だという。
同社では、遠隔地を飛行しながら映像を撮影できるドローンの特長を生かして、ドローンが撮影した映像をブイキューブのウェブ会議とつなぎ、その映像を共有しながらオペレータや現場作業員に対して指示できるソリューションを提案している。人が近づくことが困難な場所や、人による巡回では時間の掛かる広範囲の場所をドローンで撮影することで、現場の状況をいち早く確認して対応を検討できるようになる。
具体的な活用シーンとしては、自然災害が発生した際にドローンが即時に現場へ向かうことによる、自治体や関係各署のリアルタイムな被害状況の把握や、線路や橋梁、トンネルといった広域にわたる社会インフラの保守やメンテナンスなど。ドローンには、障害物回避のセンサが搭載されているという。
同社によると、航空法をはじめとした法改正や保険サービスの提供など、機体以外の整備が進んでいることを受けて、2016年に入り全国の企業や自治体からの問い合わせが増加しているという。そこで販売体制の強化を目的に、調達した資金によってソリューション開発を促進するほか、営業やマーケティング人員の採用を強化。さらに、全国各地のパートナー企業と連携したサービス提供体制を構築するとしている。
今回同社に出資した広島県福山市のツネイシキャピタルは、グループ会社の常石造船が製造業におけるドローン活用で、ブイキューブロボティクスと共同実験をしており、その実績からも製造業分野でのドローン活用に期待を寄せているという。
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