スクウェア・エニックスは5月26日、「ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王と予言の終わり」が5月27日に発売されるのを前に、帝国ホテルで完成披露会を催した。
本作は、「ドラゴンクエストヒーローズ」シリーズの最新作であり、初代タイトル「ドラゴンクエスト」の発売(1986年5月27日)から30周年を記念したタイトルでもある。前作であるドラゴンクエストヒーローズ(I)の続きでは無く、ストーリーは完全に一新されている。前作には出ていない、ドラゴンクエストシリーズのキャラクターなども登場する。
主人公は前作と同様に男女2人を設定。男性キャラクターのラゼルは王道熱血の熱いキャラクターで、女性キャラクターのテレシアは「戦う学級委員長」というキャッチフレーズがあるとおり、お姉さんタイプのしっかりもの。ツェザールはキャッチフレーズが「悲しみに笑う王子」と、“ちょいワル王子”“カッコイイ王子”を目指したという。
披露会では、主人公ラゼルを演じた森山未來さん、同じく主人公テレシアを演じた武井咲さん、ツェザールを演じた山田孝之さんに加え、ドラゴンクエストシリーズの産みの親でもある堀井雄二氏、スクウェア・エニックスでドラゴンクエストのプロデューサーを担当している青海亮太氏が登壇し、ドラゴンクエストヒーローズIIへの思いを語った。
堀井氏は、「明日でドラゴンクエスト30歳の誕生日。こういう風に30歳を意識したのは初めてで、10周年も20周年も次の作品を作るのに必死で気にしていなかった」と述べ、「30年続けられるとは思っても居なかった。支えてくれたファンの皆さん、スタッフの皆さんに感謝したい」とした。また、本作については、「30周年にふさわしい出来」と強調した。
青海氏は、「前作よりも開発はかなり大変だった。開発に参加してもらったコーエーテクモゲームスの皆さんのドラゴンクエストへの愛、キャストのお三方の愛によって、無事この日を迎えることができた」と述べた。
もともとドラゴンクエストの大ファンであるという森山さんは、「ドラクエにかかわることができる衝撃」と述べた上で、「ゲームのキャラクターの声は初めてだったのですが、とにかくボイスの分量が半端なく多くて、しかも熱血キャラなので、ひたすら叫んでました」と、アテレコ時の状況を語った。また、今回はキャラクターが転職できるようになっており、武器や装備のバリエーションが豊富になっている。呪文や特技のボイスも7~8倍に増えているそうだ。
武井さんは、テレシアについて「しっかりものの学級委員長みたいな女の子なので、声だけで表現する難しさがあった。うまくいったと思っても、聞き返してみると違うなと。たくさん時間をかけてやらせていただきました」とアテレコ時の裏話を披露。テレシアも主人公なのでセリフは多いものの、「一人で収録で不安だったのですが、森山さんの声がすでに入っていたので、セリフの掛け合いみたいでやりやすかったです」と述べた。
こちらも大のドラクエファンである山田さんは、ツェザールの声を当ててみた感想として「楽しかったです。難しかったですけど」と述べた。青海氏いわく、前作のCM撮影時にちょうど山田さんを見かけたところ、「僕のところにオファー来てないですけど」という冗談を交わしたことがあるという。「ツェザールを誰に演じてもらおうか堀井さんと悩んでいるときに、山田さんが良いな」という結論に達したという。
収録時のエピソードでは、「ルカナン」や「リレミト」の発音がキャスト・開発陣で思っていたのと違ったようで、森山さんも「堀井さんからの指導がその都度あった」とのこと。これまでボイスが付いたドラゴンクエストの数が少なかったので、青海さんらスクエニスタッフもそれぞれ思い思いのイントネーションで呼んでおり、堀井さんに指摘されて初めて知ったとか。長年のドラクエファンでも新しい発見があるかもしれない。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」