Microsoftが携帯端末事業に携わる人員をさらに1850人削減する。1週間前には、フィーチャーフォン事業の売却に伴って4500人の人員削減を明らかにしたばかりだった。
今回の人員削減の対象は主に、「Lumia」端末事業に関わるフィンランドの従業員だ。Microsoftの米国時間5月25日の発表によると、今回解雇する1850人のうち、1350人がフィンランドの従業員だという。
またMicrosoftは25日、9億5000万ドルの減損およびリストラ費用を計上することも発表した。その総額のうち約2億ドルが退職金関連という。
25日に発表された解雇のほとんどが、Microsoftの2016会計年度末までに実施され、残りは2017年7月までに実施する予定だと同社関係者らは25日に述べた。
ではこれで、今後の携帯端末に関するMicrosoftの計画は終わりなのだろうか。答えは否だ。
3月26日に全従業員宛てに送付された電子メールの中で、同社のWindows and Devices部門を統括するTerry Myerson氏は、Microsoftの携帯端末事業は今後、「より的を絞った」ものになり、セキュリティ、管理性、Continuumに関心を寄せる企業をターゲットにしていくと述べていた。
25日の発表は、ビジネス用スマートフォン分野で顧客獲得を目指すMicrosoftが以前に発表した戦略の一環である。
Microsoftの最高経営責任者(CEO)を務めるSatya Nadella氏は2015年7月、「Windows Phone」の製造台数を減らし、愛用ユーザー、ビジネス顧客、価格に敏感なユーザーに的を絞る予定だと述べた。最近では、「Lumia 650」を最新ビジネス用スマートフォンとしてリリースしている。「Lumia 550」は同社最新の低価格スマートフォンで、「Lumia 950」「Lumia 950 XL」は愛用ユーザーや主力顧客向けのモデルである。
筆者が情報筋らから聞いたところでは、25日の発表とは裏腹に、Microsoftはまだ、新しい小型携帯端末を2017年春にリリースする計画だという。
全従業員に宛てた5月25日の電子メールの中でMyerson氏は、「現行のLumiaとOEMパートナー製スマートフォンのアップデートとサポートを継続し、素晴らしい新端末を開発し続けるつもりである」と述べた。携帯端末に関するMicrosoftの計画について、「規模は縮小するが撤退するわけではない!」と同氏は付け加えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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