Facebookは米国時間5月23日、トレンドトピック機能に対する自社による調査結果を明らかにした。Facebookで最も注目を集める同セクションにどの記事を表示するかを判断する編集過程において、政治的な偏向が組織的に行われた事実は認められなかったという。
Facebookが保守的なニュース媒体の記事を意図的に排除したとされる問題が5月に入り浮上していたが、同社は、John Thune上院議員(サウスダコタ州選出、共和党)宛てに送付した書簡で、その事実を裏付ける証拠は見つからなかったと述べた。この書簡で、さらにFacebookは、保守とリベラル双方の話題がトレンドトピックとして承認される率は「事実上同じ」であることが分かったとしている。
「また、特定のテーマやソースを政治的意図により排除する具体的な行為を立証することはできなかった」とFacebookは、Thune上院議員宛ての書簡に関するブログ記事で述べた。同上院議員は米上院商業委員会議長として、この疑惑についてFacebookに説明を求めていた。「実際に、われわれは、報道で指摘されていたトピックの多くが、複数のケースでトレンドトピックに含まれていたことを確認した」(Facebook)
今回の調査結果が明らかになる数日前、最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏は、Facebook上で記事が取り上げられる仕組みにおいて政治的な偏向が果たす役割について報じた記事を懸念する保守系リーダーらと会合を開いていた。
今回の調査結果にもかかわらず、Facebookは不適切な行為や意図せぬ偏向が特異的に発生した可能性を否定できないとし、人間による判断を伴うリスクを最小限にするため、トレンドトピックに複数の変更を実施するつもりだと述べた。
Facebookが23日に発表した一連の変更には、レビューチームに対する管理体制の強化や、レビュー担当者向けの再教育がある。これらは、政治やイデオロギーに基づいてコンテンツを選定してはいけないことを強調するものだ。
Facebookは、自社のツールにいくつかの変更を加える予定だ。具体的には、特定のトピックの重要性を判断するアルゴリズムにRSSフィードを使用するのを廃止する。また、ニュース媒体での注目度に基づき、トピックに「重要度」を割り当てる機能も廃止する。Facebookはさらに、トレンドトピック機能の仕組みについてより多くの情報をヘルプセンターで提供する計画だ。
「これらの改良および予防措置の目的は、Facebookが引き続きオープンなプラットフォームとしてあらゆるグループや個人を受け入れることを確かにするのはもちろんのこと、トレンドトピック機能に対する失われた信頼を取り戻すことにもある」(Facebook)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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