こどもの日に小学生1万人がプログラミング体験--「Hour of Code Japan」イベントレポート

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 一般社団法人みんなのコードは5月5日、プログラミング教育の推進を目指すスペシャルイベント「Hour of Code Japan こどもの日1万人プログラミング」を開催した。

 子どものプログラミング教育については、4月19日に開催された産業競争力会議の中でも、2020年度に小学校で必修化する方針が示されたばかり。保護者を中心にプログラミング教育への関心が高まっている一方で、実際にプログラミングを体験したことがない子どもがまだまだ多いのが現状だ。

 同イベントでは、そうした子どもたちにプログラミングを体験してもらうことで、コンピュータへの興味・関心を高めることが狙い。メイン会場の日本マイクロソフト本社には、約140人の小学生が集まり「Hour of Code」のプログラミングを体験した。さらに、全国各地の学校や塾、企業、家庭とも連携し、計110カ所で同様のワークショップが一斉に開催され、小学生を中心に合計1万人の子どもが参加する大規模なプログラミングイベントになった。


メイン会場の日本マイクロソフト本社には約140人の子どもが集まった

幼い頃からコンピュータに親しんでほしい

 メイン会場の日本マイクロソフト本社で行われたオープニングでは、日本マイクロソフト 業務執行役員の中川哲氏が挨拶した。


日本マイクロソフト 業務執行役員 中川哲氏

 中川氏はプログラミング教育の必要性について、英オックスフォード大学のマイケルA.オズボーン氏の論文を引き合いに、「将来は、今の職業の49%がAIやコンピュータに置き換わり無くなってしまう」と述べた。その一方で、アメリカ労働統計局の発表によると、2020年までにクラウド、AI、ITを使う新しい仕事が約620万職種も創出すると言われていると指摘し、将来はより多くの仕事でITスキルが必要になると語った。中川氏は「今の子どもたちは、われわれ大人が子ども時代に習っていないスキルを身につけて社会に出ていくことが大切だ。プログラミングもそのひとつであり、幼いうちから親しんで欲しい」と述べた。

 また中川氏は、現在の教育課程についても触れ、「高校2年生までコンピュータを学ぶことなく、文系・理系の進路を決めてしまう今の状況を危惧している」と語った。「AIなどテクノロジが進んだ将来の社会で、子どもたちは本当に対応できるのか」(中川氏)。プログラミングを学ぶことが子どものたちの将来の選択肢を広げることにつながるとし、日本マイクロソフトとしてもプログラミング教育を積極的に支援していくと強調した。


一般社団法人みんなのコード代表 利根川裕太氏

 イベントを主催したみんなのコード代表理事の利根川裕太氏は、「2020年を目標に、小学校でプログラミング教育が必修化されるが、学校で誰がどのように教えるかが課題である」と述べた。利根川氏は、今回のイベントを通して、「より多くの保護者や教育関係者にプログラミングを学ぶ子どもの姿を見てもらい、プログラミング教育をさらに普及させたい」と語った。

 オープニングムービーには、NHKの子ども向けプログラミング教育番組『Why!?プログラミング』で進行役を務めた厚切りジェイソン氏も登場。「1時間のワークショップだけでなく、この後もプログラミングを続けてほしい」と子どもたちに向けて語った。 また、プログラミングスクール「Tech Kids School」に通う小学3年生のプログラマー 澁谷知希くんも登壇し、幼稚園から始めた自身のプログラミグ経験や作品について話したほか、「学校でもプログラミングのことを話す友達が増えてほしい」と会場の参加者に向けて語った。メイン会場の様子は、全国各地の連携会場にもニコニコ生放送で配信され、イベントを盛り上げた。

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