NTTドコモは5月11日、2016年夏モデルとなる新製品を発表した。スマートフォン5機種、タブレット1機種、データ通信端末1機種の全7機種となる。
これまで、2015年冬~2016年春モデルは13機種、前年の2015年夏モデルでも10機種を発表しており、今回は端末が大幅に減っている。
これまで半年おきに出してきたモデルサイクルを1年単位に長期化することで、1機種あたりの売上げを上げるのが狙いだ。冬春、夏モデルと年2回の発表は変えないという。
NTTドコモ プロダクト部長の丸山誠治氏は、これについて「夏モデルからの試みで『年間サイクル化』と呼んでいる。数は冬モデルの半分になっているが、ひとつひとつの端末は十分に魅力的だと思う。価格もバリエーションがある」と説明した。
近年は、アップルのiPhoneに代表されるように、3キャリアともに同じメーカーの端末を同様のタイミングでリリースするケースが増えており、端末のラインアップで独自性を出すのは難しくなっているのが現状だ。
ドコモでは今回「暮らしの快適」をテーマに、よりクリアな通話ができる「VoLTE(HD+)」、新たな通話スタイル「スグ電」、受信時最大375Mbosの高速データ通信に対応する「PREMIUM 4G」などの独自の技術を端末に盛り込んだほか、新サービスも強化。端末とサービスを含めた総合的な使いやすさで他社との差別化を図る。
VoLTE(HD+)に対応するのは、ソニーモバイルコミュニケーションズ製「Xperia X Performance SO-04H」、サムスン電子製「Galaxy S7 edge SC-02H」、シャープ製「AQUOS ZETA SH-04H」の3機種。
超広域帯に対応した次世代通話用コーデック「EVS」を活用したもので、従来の高音質通話「VoLTE」より、さらに肉声に近いクリアな音質で会話できるのが特徴。「例えるならFOMAが固定電話の音質とすると、VoLTEはAMラジオ。HD+はFMラジオのような音だと思う」(NTTドコモ 代表取締役社長の加藤薰氏)
音質にこだわることに、どんな意味があるのか。より円滑なコミュニケーションに必要なのは、高品質な音声だという。青山学院大学 教育人間学部 教授の重野純氏が登壇し、「音声による感情認識に必要なのは、どのように言っているかの情報。高周波を含む音声ほど、相手の感情をよりリアルに知ることができる」と説明した。
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