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未来へのヒントがみつかる次世代デジタル戦略

真実の愛を試すブラ「TRUE LOVE TESTER」制作チームが注目する技術トレンド - (page 2)

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――TRUE LOVE TESTERのようなウェアラブルデバイスやIoTについてはどうでしょう。

鴨井氏:ウェアラブルデバイスでいうと、いまライゾマティクスでお手伝いさせていただいているプロジェクトに、JINSさんのメガネ「JINS MEME(ジンズ ミーム)」という商品があります。

「JINS MEME」
「JINS MEME」

 メガネの真ん中の鼻あて(パッド)の部分に「眼電位センサ」が組み込まれていて、目がどちらに動いたかとか、まばたきの回数や間隔などが分かるようなウェアラブルデバイスです。たとえば、まばたきの間隔が長く、スピードが遅くなってきたら眠くなっている傾向が把握できるので、ドライブをしているときに眠くなると警告してくれるようなアプリを作ることができます。

 加速度センサと角速度センサもついていて、ユーザーの姿勢が分かるようになっています。姿勢がおかしいとそれを正してくれたり、ランニングのアプリでフォームをチェックできるようになっていたり。

 デスクワークをしているときの集中力を図れるようにもなっています。集中力が落ちてきたら休みましょうとか、座っている姿勢もはかれるようになっているので、カラダ年齢を出してライフログという形で記憶していける。そういうアプリを作っています。

――確かに、取得したデータの使い方というのはかなり広がりを見せていますね。IoTという観点ではどのようにお考えでしょう。

清水氏:今回のブラでもそうでしたが、今あるプロダクトにテクノロジをどう溶けこませるかというところを考えました。「ザ・テクノロジ」ではなくて、どこにでもある普通の商品にテクノロジが付いているという感覚です。

 JINS MEMEも正に同じ考え方ですね。普通のメガネにテクノロジが自然に溶け込むような形でいろいろな値がとれて、人が幸せになり、生活が豊かになるものを実現している。あまりにもテクノロジが前面に出てしまうと、それがどんなに優れていても結局使われなくなってしまうこともありますよね。

 以前、ライゾマティクス社内でウェアラブルデバイスの未来について話した時に、「身体にチップを埋め込む世界もそう遠くないよね」という話にもなりました。それに反発しない世代がくるんじゃないかと。ライゾマにも埋め込みたいというメンバーもいます(笑)。

(左から)ライゾマティクスのテクニカルディレクター 清水啓太郎氏、kichiのプロデューサー 髙橋聡氏、ライゾマティクスのテクニカルディレクター 鴨井世友氏
(左から)ライゾマティクスのテクニカルディレクター 清水啓太郎氏、kichiのプロデューサー 髙橋聡氏、ライゾマティクスのテクニカルディレクター 鴨井世友氏

 電力供給問題がなくなって、人体の発する何かから電気を供給できれば、ウェアラブルデバイスを超えたインプラントのようなデバイスは出現するんじゃないですかね。倫理観さえ超えてしまったら、意外と早く普及するんじゃないかと思っています。僕は身体に埋め込むのは嫌ですけど(笑)。

 今のは極端な例だとしても、「生活に圧倒的なメリットを与えてくれる」テクノロジであれば、どんどん生活に取り込んでいく人たちは多いですよね。一方で、「人は人らしく目の前のことを大事にしていきたい」「テクノロジに踊らされるのは嫌だ」と否定する人たちも出てきています。日本では今そういった二極化への岐路にいるように感じます。

鴨井氏:SFで描かれている世界って遅かれ早かれ実現しそうだなと思うんですが、それが理想の世界かどうかというのは別問題。テクノロジをどこまで前面に出すのか、テクノロジが目的になるのではなく、生活がよりよい方向に向かうためにどう活用するのかということだと思います。ライゾマに期待されているような尖ったことはやりつつ、理想と現実のバランスを探っていくという段階ではないでしょうか。

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