この連載では、デジタルを活用したコミュニケーション施策を発信する「コードアワード」に寄せられた作品から、デジタルマーケティングの「未来」を拓く“ヒント”をお届けする。
2014年11月、全世界で7300万本以上売れているUbisoftの人気ゲームシリーズ「アサシン クリード ユニティ」の発売を記念し、秋葉原一帯を使った参加型イベント「AKIBA STEALTH / アキバステルス」がUBIDAY2014にて開催された。
「アキバステルス」は、「アサシン クリード」シリーズにおける“人混みに紛れて人知れず目的を達成する”というゲームの世界観を、秋葉原の中に再現したリアルイベント。
100人の参加者は、イベント専用アプリをスマートフォンにダウンロード。アプリは近距離通信システムiBeaconとGPSに連動しており、「アーティファクト(宝)」の近くに来るとヒントがアプリに配信され、「ガードマン(敵)」が接近するとアラートが鳴る仕組みだ。
「アーティファクト(宝)」は全部で3つ。そのうちの1つを会場に持ち帰ればクリアとなる。しかし、街には「ガードマン(敵)」が10人潜んでおり、捕まるとその場でゲームオーバー。ガードマン(敵)のほとんどは街に溶け込んでいるため、その姿はすぐにはわからない。参加者は、見えない敵が近寄っていることをiBeaconで反応したスマホの警戒画面表示とアラートのみを頼りに察知し、逃げ回る仕組みだ。
賞品として、参加者全員に背中にアサシン教団のシンボルマークが描かれた特製パーカーが配られたほか、帰還上位3人にはXbox One本体がプレゼントされた。
店の情報やクーポンの提供といった、通常O2Oに利用されているiBeaconを、参加者の「ドキドキ感・スリル感を発生させる装置」として活用することで、ゲームの世界観とリアルの秋葉原をリンクさせ、「デジタルを使ったリアルな宝探し」を体験させる新しい試みとなった。
また、この秋葉原を舞台にしたイベントの様子を、ゲームの内容と共に公式メイキング動画として公開し、プロモーションの一環として活用したことで、多くの反応を得た。
Mission:世界屈指の売り上げを誇るXboxゲーム「アサシン クリード」シリーズの知名度を日本でさらに上げるため、ゲームの特徴である「ステルスミッション」を、東京で最もゲームファンの多い街・秋葉原で実体験し、魅力を感じてもらう。 Execution:iBeaconとGPSに連動している専用アプリを使って、ゲームの特徴である「ステルスミッション」を秋葉原で実体験する。 アプリに送られてくるヒントや警告にドキドキしながらミッションを遂行していく、デジタルを活用したリアル宝探し。 Results:応募者数は定員の100人を超え、ウェブメディアにイベント記事が多数掲載された。イベントのプロモーションビデオは、公開から1週間で30万回再生を突破。ゲームファンの多い街全体がゲームの体験場となることで大きな話題を生んだ。CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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