ゲーム新展開や武道館ライブも--「アイマス ミリオンライブ!」3rdライブツアー幕張公演 - (page 2)

 多方面に展開しているアイドルマスターシリーズにおいて、キャスト陣によるライブは恒例のイベント。ミリオンライブ!としての単独フルライブは3度目だが、今回は全国5都市7公演のライブツアーが組まれた。1月から名古屋、仙台、大阪、福岡とまわり、幕張公演がツアーファイナル。また、今回のツアーではミリオンスターズ37人が全員参加。どこかしらの会場で出演する形となっていた。

 幕張公演で2日間通して出演したのは春日未来役の山崎はるかさん、 最上静香役の田所あずささん、伊吹翼役のMachicoさん、箱崎星梨花役の麻倉ももさん、北沢志保役の雨宮天さん、七尾百合子役の伊藤美来さん、徳川まつり役の諏訪彩花さん、望月杏奈役の夏川椎菜さん、所恵美役の藤井ゆきよさん、横山奈緒役の渡部優衣さん。

 さらに16日の公演にはジュリア役の愛美さん、真壁瑞希役の阿部里果さん、天空橋朋花役の小岩井ことりさん、永吉昴役の斉藤佑圭さん、福田のり子役の浜崎奈々さん、周防桃子役の渡部恵子さん。17日の公演には高坂海美役の上田麗奈さん、佐竹美奈子役の大関英里さん、矢吹可奈役の木戸衣吹さん、高山紗代子役の駒形友梨さん、馬場このみ役の高橋未奈美さん、百瀬莉緒役の山口立花子さんが加わり、各日16名ずつ、計22名が出演。なお今回のツアーではリーダー制をとっており、幕張公演は山崎さんと田所さんが務めた。

  • 16日公演の模様

 両日ともに出演者全員によるテーマソング「Dreaming!」を皮切りに、個々のソロ曲をはじめとして、さまざまな組み合わせによるデュエットやユニット曲など41曲、4時間を超えるステージが展開。メインステージやセンターステージのほかにも、スタンド席の中を移動するトロッコも用意され、どの位置からでも距離が近いと感じさせる工夫がなされていた。また合間にはトークコーナーのほかにも、5都市のリーダーカラーのペンライトによるウェーブを行い、虹色のような光景は壮観だった。

 16日の公演では、阿部さん、小岩井さん、斉藤さん、浜崎さんの4人が今回のツアーでこの日限りの出演。特に小岩井さんを除く3人はアイマスのライブイベントが初参加。そしてこの公演で、ミリオンスターズ37人全員がステージに立った形となった。

  • コミック版第3巻(通常版)表紙より、左からジュリア、伊吹翼、真壁瑞希

 大きな見どころとなったのは、愛美さんによる「プラリネ」、そしてそれに続いたMachicoさん、阿部さん、愛美さんによる「アイル」だ。センターステージで自らギターを弾きながら歌い上げる愛美さんのパフォーマンスもさることながら、歌い終わった後メインステージに登場したMachicoさんとハイタッチを交わし、阿部さんのコーラスと愛美さんのギターとともにMachicoさんが熱唱するというもの。このアイルという楽曲はコミック版第3巻に登場し、CD付き特別版にCDとして収録されているもの。そして、コミック版における翼と瑞希とジュリアのシーンを再現するかのような場面であったことからも、大きな歓声が沸き上がっていた。

 ほかにも山崎さん、Machicoさん、阿部さん、伊藤さん、夏川さんの5人による「Growing Storm!」は、「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER HARMONY(LTH) 02」に収録されている楽曲で、これを歌唱したユニット「乙女ストーム」5人が勢ぞろい。5人ユニットで展開しているLTHシリーズでメンバーがそろったのはツアーでは初めてということで、こちらでも大きな盛り上がりを見せていた。

 こういった注目の場面でも、阿部さんは周囲に負けないパフォーマンスを披露したほか、独特のテンポ感やセリフ混じりの歌詞が特徴的な「…In The Name Of。 …LOVE?」を歌い上げていた。また、福田さんはアイマスのイベント自体が初登場という状態ながらも終始にこやかな表情でステージに立ちつつ、のり子が好きなプロレスをイメージしたソロ曲「求ム VS マイ・フューチャー」では、のり子コールを受けながら堂々とした歌声を披露。 斉藤さんも「ビギナーズ☆ストライク」や、浜崎さんとともにライブでは初披露となった「Dreamscape」を軽快に歌い上げるなど、初参加のメンバーもそれぞれが存在感を示していた。

 17日の公演での見どころとなったのは、田所さんとMachicoさんによる「アライブファクター」。この曲は如月千早と最上静香による“蒼の歌姫”のような立ち位置にいる2人がうたう楽曲。本来の歌い手である田所さんと、代わりとなるMachicoさんという組み合わせだったが、ツアーでは初披露ということもあってか、イントロの段階から明らかに空気感も変わったなかで、お互いがぶつかり合うと表現してもいいぐらいの気迫で歌い上げ、ファンを魅了。やりきった感覚があったのが、歌った後にはお互いに抱き合う一幕も。

  • 17日公演の模様

 ほかにもこの日がツアーを締めくくる公演とあって、それぞれがこれまでの集大成と言わんばかりの全力パフォーマンスで魅了。さらに、この公演では各都市でリーダーを務めた10人が勢ぞろい。それもあってか、終盤には10人連続でソロ曲を披露するセットリストが組まれ、時に力強く、時に表現力豊かにと、これまでのツアーで得た経験や成長した姿を披露していた。

 リーダーを務めた2人も随所に存在感を発揮。田所さんは16日公演のソロとしてはトリを務め、幾度となく披露してきた「Precious Grain」も伸びやかに声を響かせて熱唱。山崎さんは、17日公演の10人連続ソロ曲のトリとして「未来飛行」を披露。ここまでつないできたバトンを受け止めつつ、笑顔を力強さを前面に押し出しながら歌い上げ、大きな歓声を集めていた。

 歌声で魅了する田所さんと、ステージに立つと華を感じさせる山崎さんの姿に、お互いが背負っている静香と未来を感じた次第だ。そんな2人が16日公演では765プロの先輩で組まれたLTHのユニット「レジェンドデイズ」の「合言葉はスタートアップ!」を、17日には天海春香と春日未来の「ハルカナミライ」を披露。765プロの、そしてミリオンライブ!としての未来を目指していく宣言のようにも感じられた。

 印象的だったのはあいさつのなかで、演じているアイドルとともに成長したことや大舞台に立てたことの感謝もさることながら、“バトンを受け継いだ”という言葉が多かったこと。ミリオンライブ!は、765プロライブ劇場を発展させるべく劇場で公演を行う設定があり、アイドルたちが一丸となって劇場を盛り上げていくという仲間との絆が、ゲームやミニドラマなどを通して描かれている。今回のツアーでは個々にキャラクターを背負ってライブをするというだけではなく、場所は違えど37人がバトンをつなぎつつ一丸となって盛り上げていく。そんな姿が見えた公演となっていた。

 こと筆者も実際に取材した福岡公演以外のものも、全てライブビューイングで見ていたが、今回が初登場という方も少なくないなか、大観衆を前にしても見劣りしないステージパフォーマンスを披露し、存在感を強く出していたことが印象的だった。そしてそれぞれに違うリーダーやそれを支えるメンバーによって、ミリオンスターズのいろんな色を引き出したツアーのように思えた次第だ。

 最初のテーマソング「Thank You!」には「手作りの『ぶどーかん』」というフレーズがある。その背景もあり、日本武道館でのライブは到達点のひとつ。どんなステージが見られるのか楽しみにしたいところだ。

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