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サイバーエージェントが「動画」に本格参入した3つの理由

藤井涼 (編集部)2016年04月12日 07時00分
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 「神アプリを作ったんじゃないかと思っている」――サイバーエージェント代表取締役社長の藤田晋氏は、4月11日に本開局したネットテレビ局「AbemaTV(アベマTV)」をこう自画自賛した。テレビ朝日との合弁会社(サイバーエージェント60%、テレビ朝日40%)として2015年4月に設立されたAbemaTVは、わずか1年という短さで、24チャンネルの番組を無料で視聴できるスマートデバイス向けの“テレビ局”を生み出した。

「AbemaTV(アベマTV)」のPCページ
「AbemaTV(アベマTV)」のPCページ

 AbemaTVでは、オリジナルの生放送番組が楽しめる「AbemaSPECIAL チャンネル」や、テレビ朝日が制作する「AbemaNews チャンネル」を始め、アニメ、スポーツ、音楽など、テレビ朝日の地上波番組と連動したチャンネルや番組を展開。

 オリエンタルラジオの藤森慎吾さんがMCを務める新感覚キス情報バラエティ「Kissうぃ~ね!」や、みのもんたさんが若者を応援する報道番組「みのもんたのよるバズ!」などのオリジナル番組も20以上揃えた。

両社が手を組んだ理由

 なぜ、両社は手を組んだのか。実はサイバーエージェントとテレビ朝日の関係は深い。AbemaTVの会長であるテレビ朝日 代表取締役会長 兼 CEOの早河洋氏と、藤田氏が出会ったのは今から7年前。そこから、Ameba事業と連動した番組を放送したり人事交流をしたりと、「一歩一歩、友好関係を築いていった」(早河氏)という。

 3年前からは藤田氏がテレビ朝日の番組審議委員に就任しており、“テレビ側”の事情も理解した藤田氏から、AbemaTVの構想を持ち掛けたという。「インターネットやスマートフォンへの対応が急務な中で、テレビ局側の立場に立つと、企業文化の中でそういったものがうまくできそうにない。また、企業買収についても最適な会社が見当たらない。そこで我々が作りましょうかと提案した」(藤田氏)。

サイバーエージェント代表取締役社長の藤田晋氏(左)とテレビ朝日 代表取締役会長 兼 CEOの早河洋氏(右)
サイバーエージェント代表取締役社長の藤田晋氏(左)とテレビ朝日 代表取締役会長 兼 CEOの早河洋氏(右)

 この提案に、早河氏も即座に応えたという。テレビ朝日ではAbemaTVのプロジェクトチームを立ち上げ、現在は約30人の専用担当者がいるそうだ。ここで、ニュースやバラエティ番組などを企画・制作している。「私はすべての作業は総合プロデューサーである藤田社長の指示に従えと話しているが、嬉しいことに私どもの仕事ぶりは、高く評価していただいている」(早河氏)。

 サイバーエージェントとともにサービスを作るうえで、最も違いを感じたのが“変化への機敏な対応”と“スピード感”だったと早河氏と振り返る。「アプリの操作性やユーザーインターフェースにとことんこだわりながら、前例のない動画サービスを1年足らずで完成させ、先月には先行配信もスタートした。変化の激しい、インターネットの世界で生き抜くための実例を見る思いだ」(早河氏)。

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