科学・技術・工学・数学(STEM)教育の重要性が広く認識されたせいか、子ども向け教材をよく見かけるようになった。これまでも、クラウドファンディングサービス「Kickstarter」に登場したLEGOブロック互換の「Phiro」、Arduinoベースの「Wink」、ロボット掃除機のような「Vortex」、組み立て式の「Robo Wunderkind」など、ロボット教材を数多く紹介してきた。
今回取り上げる教材はこれらと一味違い、電気を使わない木製プログラミング教材「Cubetto」だ。現在Kickstarterで支援募集中。
Cubettoは、昔懐かしいLOGO言語のタートルグラフィックスを木のブロックとタートル、床に広げるシートで表現する教育玩具。LOGOは教育用言語で、タートル(カメ)を動かして絵を描くなどしてプログラミングを習得させる。LEGOブロックと組み合わせて実際にカメのロボットを動かせる「LEGO LOGO」のように、「LEGO MINDSTORM」の原型といえるキットも存在した。
LOGOの概念を受け継いだCubettoは、タートルをロボット風の木の箱「Cubetto」、プログラミング用コマンドを木のブロック、エディタ画面を木のボード、タートル用画面を床に広げるシート「World Map」、プログラミング指示書を物語の本「Story Book」に置き換え、LOGOの世界を再現する。ブロックはタートルに対する前進や右90度回転、左90度回転、各種関数を命じるコードであり、これを然るべき順番で並べてタートルを指示通りWorld Mapの上で動かす。
抽象的な画面でプログラミングするのと異なり、手で触って並び替えたり動かしたりする木の玩具を採用することで、直感的にプログラミングの概念を学べる。そのため、対象年齢は3歳以上と低い。さらに、モンテッソーリ教育の教材としても使えるそうだ。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間4月7日まで。記事執筆時点(日本時間3月11日13時)でキャンペーン期間は27日残っているが、目標金額10万ドルの2倍に相当する約20万ドルの資金を集めている。
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