エフエム東京、BIC、VIP、東京マルチメディア放送の4社は2月29日、新デジタル放送「i-dio(アイディオ)」を3月1日に開始すると発表した。同日の12時に福岡、大阪、東京でプレ放送を開始し、順次全国へと広げていく。
i-dioは、地上アナログ放送終了後の帯域の「跡地」を使って、スマートフォンやカーナビなど、主に移動体端末に向けて実施するマルチメディア放送。2015年10月に概要が発表されていた。音声や映像だけでなく、データ放送も送れることが特長だ。
視聴するには専用チューナが必要となり、家電量販店などでi-dio、FM、TV対応SIMフリースマートフォン「i-dio Phone」を発売中。そのほか、i-dioの放送波をWi-Fiに変換して、手持ちのスマートフォンで受信する「i-dio Wi-Fiチューナー」を無料モニター用として5万台用意した(募集受付は2月29日まで。追って第2期のモニターを募集する)。4月には、車載用の「Tuner Box(仮称)」を発売する予定だ。これらチューナと専用アプリ「i-dio アプリ」(Android、iOS:3月上旬公開予定)を組み合わせることで、i-dioを視聴できる。視聴は無料。
3月1日のスタート時には、全6チャンネルを用意する。
いずれも音楽と画像を組み合わせたコンテンツを提供するほか、AAC形式による48kHz/320kbpsの高音質放送をカバー。2017年には96kHzによるハイレゾ相当の音源「HDS(High Definition Sound)」にも対応する予定だ。データ放送では、クーポンやマイルを入手したり、地図データの差分をリアルタイムで書き換えたりと、放送と通信を組み合わせた新機能を提供していく。
また、Amanek チャンネルでは車の走行位置に合わせて15分先の気象情報を提供。「TTS(TEXT TO SPEECH=自動音声)」を使用することで、エリア別の情報配信を実現する。「アマネクアプリ」を使用すれば、流れている曲名をメモすることも可能だ。
そのほか、防災情報配信システム「V-Alert」を備え、緊急時には「放送による一斉同報」や「停電や通信ダウン時にも情報伝達」する機能を装備。エリアコードにより局所的な情報を複数同時並行で配信することもできる。
今後は、チャンネル数を増やしていくほか、6月には名古屋、9月には広島、仙台での放送開始を目指す。
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