サムスンは現地時間2月20日、スペインのバルセロナで開催の「Mobile World Congress」(MWC)で「Samsung Connect Auto」ドングルを発表し、コネクテッドカーアクセサリ分野に進出した。
Vinliなどのライバルのガジェットと同様、Samsung Connect Autoもホスト自動車の「OBD II」ポートに直接接続する小型のプラスチック製ボックスで、「Tizen」OSを搭載する。通常、OBD IIポートはハンドルの下か運転手の足下に設置されている。OBD IIポートに接続すると、Connect Autoは自動車の動きを監視できるようになり、走行距離や走行時間、1ガロンあたりの燃費を分析するプロプライエタリなアルゴリズムを利用して効率的なエコ運転に関する最新情報を提供する。
例えばAutomaticの運転モニタなどと違って、Samsung Connect AutoはBluetooth経由で運転手のスマートフォンに直接接続するのではなさそうだ。その代わりに、内蔵の4G LTEデータ接続機能を使って、収集したデータや位置情報をクラウドベースのサーバに送信する。そこでデータが分析され、その分析結果を利用して、「Find My Car」リアルタイムGPSアプリ、プロフェッショナル用の走行記録と燃費レポート、使用量ベースの保険、そのほかの安全サービスなどの機能を「Android」版および「iOS」版スマートフォンアプリ経由で提供する。
クラウドとの間でやりとりされるデータのセキュリティを維持するのが、サムスンの「KNOX」だ。KNOXは「軍事レベルのモバイルセキュリティプラットフォーム」と宣伝されており、サムスンの「Galaxy」シリーズのスマートフォンに搭載されている。
Samsung Connect Autoの4G LTE接続機能は、同乗者のモバイル端末用Wi-Fiアクセスポイント機能の提供にも使用される。サムスンのプレスリリースによると、Connect Autoは2016年第2四半期に米国で発売される予定で、AT&Tがワイヤレスデータ接続を提供する最初のプロバイダーになる予定だという。ただし、同プレスリリースを読む限り、その後、ほかのプロバイダーも参入すると思われる。Connect Autoは第3四半期までに全世界で発売される。
現在、サムスンのコネクテッドカーエコシステムに参加しているほかの企業には、AmdocsやAXA、 Agero傘下のBlink、中国聯通(China Unicom)、Cisco、Crawford & Company、Ericsson、Europcar、HERE、IBM、Jasper、Oberthur Technologies、Openbay、Orange、Tantalum、Willis Towers Watsonが含まれる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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