クリプトンは2月16日、ハイレゾ配信サイト「クリプトン HQM STORE」で、ジャズシンガーMAYAさんの最新アルバム「Jazz A Go Go」をリリースすると発表した。FLAC 96kHz/24bitのほかDSD 2.8MHz(DIFF形式)音源も用意する。配信開始は2月17日。FLAC、DSDファイルは税込価格2469円、HQMクラウド向けのALAC 48kHz/24bitは税込価格2400円で配信する。
Jazz A Go Goは、MAYAさんの3年ぶりとなるニューアルバム。ジャズとシャンソンを掛けあわせたテイストでMAYAさん自身は「ジャズソン」と呼んでいる。2015年12月にCD、アナログレコード版を発売しており、ジャズ専門誌「JaZZ JAPAN Awards 2015」ではアルバム・オブ・ザ・イヤー(高音質ソフト部門)を獲得した。
「日本一の音を作りたい」(MAYAさん)との思いから企画がスタートし、配信形式はFLACに加えDSDもカバー。アナログレコードも重さ180gの重量盤を採用するなど、こだわりの仕様だ。レコーディングスタジオには、クリプトン製のアクセサリを導入。電源周りからケーブルまで、独自仕様にすることで高音質録音を実現した。
スタジオの高音質化を手がけたオーディオ評論家の林正儀氏は「3年前に発売されたアルバム『BLUESY MAYA in Hi-Fi』でも、クリプトン製のアクセサリをスタジオに持ち込み収録したが、今回は3年前にはなかった新製品を導入した。特に音が変わったのは電源周り。スタジオで使用するとコンシューマで使っている以上に音に差がでる。またオーディオボードも振動除去という点で効果を発揮し、電源の下に置いたほか、スタジオエンジニアからはモニタースピーカの下に敷くことで音のチェックがしやすくなったと言われた」とコメントした。
CD、FLAC、DSDと複数の音楽ファイルを用意した今回のアルバムだが、MAYAさんは「耳で音楽を聴く時代は終わった。これからは毛穴で聴くような皮膚に染みこむサウンド」とDSDの音を表現。「作る前にイメージしていた音と出来上がった音ではDSDの音がイメージに一番近い」と自身の感想を話した。
クリプトンの代表取締役である濱田正久氏は「ハイレゾが定着したことで、ハイレゾまがいのものも随分と増えてしまったという印象がある。もう一度ハイレゾはどういうものなのか、原点に帰って音楽配信も、オーディオシステムも考えていきたい。クリプトンでは丁寧に音楽を伝えるシステムをつくっていきたい」とハイレゾオーディオに対する思いを話した。
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