Amazon Web Services(AWS)が、クラウドベースの企業向け電子メールとカレンダーのサービス「Amazon WorkMail」の一般提供を開始した。2015年1月に発表されてから1年での一般提供開始となった。
AWSで最高エバンジェリストを務めるJeff Barr氏は米国時間1月4日付けのブログで、プレビューモードが終了し、AWSの3つのリージョンで一般向けに提供を開始したと述べた。
WorkMailは、「Windows」および「Mac OS X」上の「Microsoft Outlook」のネイティブのバックエンドサポートソリューションとして構築されたものだ。「Microsoft Active Directory」など複数の既存のディレクトリと統合でき、「Microsoft Exchange ActiveSync」プロトコルを利用して「iOS」「Android」「Amazon Fire」「Windows Phone」と同期も可能だ。
Amazonは、WorkMailを使えば企業のIT部門は作成したメールボックスにのみ料金を払えばよく、追加のハードウェア、ソフトウェア、ライセンスを購入したり、パッチを当てたりシステムアップグレードなどの作業が不要になると売り込んでいる。「AWS Management Console」を利用して、デバイスの暗号化、ロック、パスワードや遠隔からデータを消去するリモートワイプなどの管理機能も利用できるという。
Barr氏によると、AWSはプレビュー期間中、WorkMailにセキュリティに特化した機能をさらに加えたという。たとえば、データ暗号化のための暗号鍵を作成・管理する「AWS Key Management Service」、既存の電子メールアカウントをAmazon WorkMailに移行するマイグレーションツール、設定の効率化、リソース作成ツール、「Apple Mail」やOutlookなどOS Xクライアントのサポート、「Blackberry 10」デバイスのサポートなどが加わった。
これに加えて、ISO 27001、ISO 27017、ISO 27018の国際規格を取得したことも発表した。
AWSはアドレス帳、カレンダー情報、「電子メールのジャーナリング」ができるアーカイブシステムなどの相互運用性のサポートに向けて作業を進めているという。
WorkMail上のデータはすべてSSLで暗号化されており、料金はストレージ50Gバイトで1ユーザーあたり月額4ドルとなっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス