2015年、必聴ヘッドホン5選--オーバーヘッドタイプ編

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 2015年のヘッドホンは外へ持ち出せるポータブルタイプからホームユースのモデルまで、さまざまなタイプが登場した。Bluetooth対応やノイズキャンセリングといった高機能モデルが増える中、音質を追求したモデルが目立つ。

力強さ、スピード感、透明感が見事に調和--パイオニア「SE-MASTER1」

  • -パイオニア「SE-MASTER1」

 2015年、ヘッドホンシーンにおいて最も注目されたモデルと言って良いだろう。振動板やドライバユニットを始め、それをボディへマウントする手法、密閉とオープンをハイブリッドにしたかのような構造、装着感を調整できる交換式のテンションロッドなど、斬新な発想で開発されたフィーチャーが詰め込まれているからだ。低域の力強さ、中高域のスピード感、そして見晴らしが良く透明度の高い音場、これらが見事に調和した異次元のサウンドを聴かせる。

あえて引き算のデザインで仕上げた新「SIGNA」シリーズ--JVC「HA-SS01」

  • JVC「HA-SS01」

 このブランドが本機を皮切りにスタートさせた「SIGNA」シリーズ。そのハイエンドモデルである。ドライバユニットには3つのマグネットを採用し駆動力を高めた。それらが新開発の軽量で高剛性のPEN振動板を的確に動かす。そうした高級機たる装備を有しながら、そのフォルムは至ってオーセンティック。あえて引き算のデザインを施し、どのような服装とも合わせられるシックなものとした。サウンドはそのデザイン同様、落ち着きのある上品なものだ。

独自技術で生み出された電源不要の静電型--エニグマ・アコースティクス「Dharma D1000」

  • エニグマ・アコースティクス「Dharma D1000」

 高域用に同社がスピーカ分野で探求してきた静電型を応用、さらに中低域用として口径50mmのダイナミック型ドライバをプラスするというユニークな構造。静電型を採用しながら独自技術によって電源は不要だ。ゆえに一般的なヘッドホンとしてポータブルプレーヤーとの接続も可能。繊細な高域と迫力のある低域がバランスし、音場は極めて立体的だ。ちなみに同社は真空管搭載のヘッドホンアンプ「Athena A1」もリリース。それとの組み合わせで本来のポテンシャルが余すことなく引き出される。

定番シリーズをゼロベースから見直したフラッグシップ機--オーディオテクニカ「ATH-WS1100」

  • オーディオテクニカ「TH-WS1100」

 重低音にフォーカスした音楽の隆盛によって、ヘッドホンもそれとのマッチングを図ったものが数多く登場している。2008年からリリースを続ける同社の「ソリッドベース」シリーズの開発コンセプトもそれと等しい。本機はそんな長年続いたシリーズをゼロベースから見直したフラッグシップモデルだ。大型のマグネットを擁し、ベント(空気孔)でエアフローをコントロール。タイトでスピード感のある低域が伝わってくる。単なる低域偏重モデルではないのである。また、イヤパッドの装着感も申し分ない。

完成度の高いデザインと手抜かりのない音質--B&O PLAY「H6」

  • B&O PLAY「H6」

 B&O PLAYは、Bang&Olufsenのカジュアルラインとして、ヘッドホンやイヤホン、小型スピーカなどをラインアップしている。いずれもモダンでミニマムな佇まいでデザインプロダクトとしての完成度も非常に高い。しかも、音質面でも手抜かりがないところを評価したい。本機は口径40mmのドライバユニットを搭載。ボーカルや弦楽器の伸びやかさ、ドラムスやベースの深みなどが格別。それらの均整も取れている。イヤパッドやヘッドバンドにはレザーをふんだんに使用し肌あたりにも配慮。

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