A(エイス)は12月9日、富士ゼロックスの次世代ソリューションやサービスに向けたコンセプト開発を支援するため、エンドユーザーから広くアイデアを募集し共に創りあげる、オープンイノベーションプロジェクトを開始した。同プロジェクトにおいて富士ゼロックスは、Aのものづくりプラットフォーム「Wemake(ウィーメイク)」を活用する。
Wemakeは、企業、メーカーと欲しい商品を自ら提案したり共に創ったりする能動的な消費者とクリエイターが1つのチームとして、新しい価値や商品を生み出すものづくりのオープンイノベーションプラットフォーム。ユーザーコミュニティには、プロダクトデザイナー、ハードウェアエンジニアを中心に約1万人が登録している。
富士ゼロックスによると、一般の消費者が持つ課題やアイデアを取り込み、社内の技術力・ノウハウを掛け合わせることで、既存の複合機事業に限らない広い視野でユーザーとのコミュニケーションを活性化させ、価値創造を支援するといった革新的なソリューションやサービスのコンセプトが生まれることを期待しているという。
具体的には、富士ゼロックスがWemakeを通じて、近未来のソリューションやサービスアイデアをWemakeの登録ユーザーから募る。Wemakeに登録したデザイナーやエンジニアなどのコミュニティにおいて投票を実施し、投稿されたコンセプトに対して、一般消費者が「欲しい」と思うかどうかを判断基準に投票が行われる。また、その得票数の多寡によって約100~200案のコンセプトを10案前後に絞り込むとしている。
公募期間中には、対話を通じて新たなアイデア創出やアクションプラン、ビジネスモデルの構築などを短期間で行うイベントを2回行い、富士ゼロックス社員とともに、コンセプト開発を行う機会が設けられる。
参加対象者は、複合機を使った経験のある消費者やクリエイター。文章による提案のほかパワーポイントなどのツールによるコンセプト提出も可能。応募者には、評価フェーズの終了後、最大10点程度をファイナリストとして選抜し、その中から最優秀賞1点と優秀賞数点を決定。最優秀賞1点には50万円、優秀賞2点には20万円が授与される。そのほか、特別賞が授与される可能性もあるという。
複合機はこれまで、オフィスコミュニケーションにおける中心的な役割をもち、企業の生産性や創造性の向上に寄与してきたが、情報技術の発展にともない、新しいコミュニケーションの世界の姿が現れつつあるという。
同プロジェクトは、こうした新しい世界を前提とする近未来で「価値創造を支援するコミュニケーションとはどういうものだろうか?」との問いを、複合機を使用している生活者とともに考え、それを実現するソリューションやサービスのコンセプトを創りあげるものだとしている。
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