ポータブックの詳しい説明は、プロジェクトリーダーの冨田正浩氏が担当した。出張が多い冨田氏は、飛行機の機内や新幹線の車内の机スペースが狭く、PCが使いづらいこと。会場のプロジェクタがVGA端子で、自分が持っているPCが接続できず、はがゆい思いをしたことなどから、「出張や外出に最適なPCは何かと考えた結果、ポータブックのアイデアを思いついた」と明かした。名称はポータブル+ノートブックを組み合わせた。「最大の特徴は、携帯性とフルサイズのノートPCの使い勝手の両方を両立しているところ」と力説した。
CPUには「Surface 3」と同じ、インテルのAtom x7-Z8700を採用。低消費電力で熱がこもらないので、本体裏面にファンの穴がなく、動作音も静か。Atomを搭載したことで、USB充電が可能になったことも利点だという。OSはWindows10 Home64ビット、Office Mobile、Office365サービスを搭載する。
スライドアーク キーボードの開発には1年を要した。キーボードは12インチのPCと同じ18mmのキーピッチで、1.5mmのキーストローク。「液晶は8インチだが、キーボードは12インチのPC相当を実現。活気的なスライドで本体サイズよりも大きなキーボードを搭載することに成功した」と、キーボードの打ちやすさをアピールする冨田氏。
キーボードの開閉の耐久性は2万回を保証。1日10回と考えると5年半はもつ計算だ。「手帳のように持ち運んでもらいたいという気持ちから、表面はレザー調のしっとりとした持ち味に仕上げた」と、文具メーカーならではのこだわりについて語る冨田氏。ポータブックの発売は2016年2月12日で、オープン価格。店頭価格は9万円前後が予想される。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)