「ICカードリーダー by マネーフォワード」は、スマホのNFC機能を使ってSuicaやPASMOなど交通系電子マネー/ICカードを読み取り、残高や乗車履歴などのデータを表示できるアプリだ。データは画面で表示する以外に、マネーフォワードおよびMFクラウド会計に取り込むこともできる。
使い方は簡単で、NFCをオンにした状態でアプリを起動し、カードにタッチするだけ。データが読み取られ、残高のほか、支払いの履歴が表示される。履歴は駅名に加えて路線名も表示できるので、どの路線を使って移動したかがひと目でわかる。
これらの履歴は、画面で表示するだけでなく、マネーフォワード/MFクラウド会計に取り込むこともできる。これにより、正確な交通費の明細が、これらサービスに反映されるというわけだ。ボタンひとつで送信できるほか、一度ログインすると次回からは自動送信も可能になり、タッチするだけで自動的に送信までできるようになる。
同種のアプリでは、支払額と残高しか表示できない場合や、路線名などの詳細が取得できない場合もあるが、本アプリはいずれも問題なく表示できる。カードIDやレコードIDは表示できないようだが、実用上は問題ないだろう。またマネーフォワード/MFクラウド会計への直接書き出しに対応するのはほかのアプリにはない利点で、同サービスのユーザーであれば、これだけで本アプリを利用する価値があるだろう。
ネックとなるのは、前回読み取った履歴がアプリに保存されないこと。不用意にデータを残さないという意味では正しい設計かもしれないが、うっかりアプリを終了させてしまった場合、もう一度読み取らなくてはいけないのはやや手間だ。前回分のデータを保持しておくかどうかをユーザー側で選べるオプションがあれば便利だろう。
もうひとつ残念なのはCSVエクスポート機能で、今回試した限りでは、CSVで書き出せるのは「日付」「内容」「金額」の3項目のみ、また「内容」はすべて「null」となってしまい、実用的とは言えない。不具合の可能性もあるが、複数のカードを試して同じ症状だったので、現状ではこれが仕様のようだ。同種のアプリでは鉄道会社や路線、駅はもちろん、カードIDやレコードID、端末種別(改札/窓口)、残高までを書き出してユーザー側で自由に加工できるだけに、改善を望みたいところだ。
※編集部注 : CSVエクスポート機能の仕様は、11月28日の執筆時点での内容であり、11月30日にマネーフォワード社により修正対応済み。現在は乗車区間や物販の購入内容などが表示されます。
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