テクノロジの力で“お茶の間”復活めざす--家族向けSNS「famitalk」

井指啓吾 (編集部)2015年12月10日 07時30分

 famitalkは12月3日、家族向けのクローズドSNSアプリ「famitalk(ファミトーク)」の正式版を公開した。利用は無料。アニメーションスタンプが使えるトーク機能、「Google カレンダー」と今後連携する予定のカレンダー機能、写真を共有できるアルバム機能などを用意し、コミュニケーションを通して「家族の絆が深まる」ように工夫したという。

 同社は、ソーシャルメディア運用支援などを手がけるループス・コミュニケーションズの代表取締役である斉藤徹氏が、同社の「チャレンジ制度」を使って2014年3月24日に設立。斉藤氏は自らの人生を振り返って家族の絆の大切さを再確認し、同アプリのアイデアを着想。「テクノロジの力で、手のひらに“お茶の間”を復活させたい」と意気込む。


famitalk代表取締役の斉藤徹氏。自身の主観的幸福度(グラフ)が低かった時期に、子どもと一緒に受験勉強をしたことで家族の絆を再確認したそうだ

 トーク機能で使えるスタンプは、普段、家族に面と向かって言えないような言葉と、それにあわせたイラストをセットにしたもの。言葉は、同社共同創業者の1人で、コミュニケーションアドバイザーとして活動する瀬川文子氏が選んだという。

 スマートフォンを使えない家族(幼児やペットなど)をトークに参加させる「アイドルトーク」機能も、コミュニケーションを促進するポイントの1つだ。たとえば、飼い犬のアイコンを家族のトーク画面に表示することで、家族の誰かが、飼い犬の発言として、コメントをしたりスタンプを使ったりできる。現在は特許申請中で、早ければ2015年内にも承認される見込みだという。

 famitalkは複数のグループを登録して利用できる。家族だけでなく、友人間などでグループを組むことも可能だ。


「famitalk」画面イメージ

アニメーションスタンプの一例

 2016年内には有料スタンプなどのアプリ内課金を始めて、収益化を図る。その後、教育やホームセキュリティ、ギフトECなどの連携アプリ、フォトブックの作成サービスなどを展開していく計画。斉藤氏は、収益化の前提として「顧客体験を最重要視する」と強調した。

 共同創業者の1人で、ドリームデザインの代表取締役である石川淳哉氏は、famitalkに共感して参画する際に「(斉藤氏と)IPOありきなスタートアップにしないことを約束した」と話す。CSV(Creating Shared Value)を重視して、「苦労するかもしれないが、会社が利益をあげるとともに社会がよくなるように事業を進めていきたい」と意気込みを語った。


famitalk共同創業者の石川淳哉氏は、カンヌ国際広告祭金賞をはじめ国内外でさまざまな広告賞を受賞している広告宣伝のエキスパート。過去に、書籍『世界がもし100人の村だったら』(マガジンハウス、2001年)の商品開発やプロモーション制作などを手がけている。

 家族向けのクローズドSNSアプリはすでに複数あるが、特に「育児」に特化したものが多い。そのため、famitalkの市場はブルーオーシャンであると斉藤氏は分析している。主にfamitalkのビジョンに共感するエンジェル投資家から支援を受けて、事業を成長させていきたい考えだ。

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