シェアリングエコノミー領域に力を入れるガイアックスは11月11日、国内外のベンチャー企業を支援する「株式会社GXインキュベート(GXI)」を新設し、未上場のシェアリングエコノミー関連サービス提供企業への投資と育成に特化したファンド「シェアリングエコノミー1号投資事業有限責任組合」を開始した。
投資先企業に対しては、出資をするだけでなく、事業拡大のアドバイスや、セールス・マーケティング・バックオフィス業務の支援、エンジニア・デザイナーの派遣、ワーキングスペースの提供などのサポートもする。
同ファンドには、ガイアックスの出身者が経営陣として関わっている企業が事業育成アドバイザーとして就任する予定。具体的には、LITALICO(代表取締役社長の長谷川敦弥氏)、AppBank(取締役の村井智建氏)、Tokyo Otaku Mode(CFOの小高奈皇光氏)、ピクスタ(代表取締役社長の古俣大介氏)、三和システム(代表取締役社長の西野恒吾郎氏)の5社で、ファンド設立後の投資先の事業育成と成長支援に関わるという。
ガイアックスは9月、子会社として設立した「株式会社notteco」を通じて、Costyleが運営する相乗りマッチング型長距離ライドシェアサービス「notteco」を譲受した。長距離ドライブをするドライバーが、ドライブ情報と車の空いている座席数を事前に掲載することで、同じ区間を移動したい希望者がドライブに相乗りできるサービス。11月11日時点で会員数は2万人弱、全体の年間ドライブ数は約3500件だという。
ガイアックスのシェアリングエコノミーの位置づけについて、同社代表取締役社長の上田祐司氏は「1つのビジネスを立ち上げるのではなく、シェアリングエコノミー全体を盛り上げていく」と説明する。
シェアリングエコノミーはグレーゾーンの広い領域だが、上田氏は「『真っ黒』でなく、不明瞭な状態であれば出資をし得る」とし、500万~3000万円の規模で積極的に出資をしていく考えだ。「これから整備されていくものであり、行政側と話しても『ダメ』というよりも『わからない』状態だという。シェアリングエコノミーは根本的にはポジティブなものだと思っている。ビジネスを展開しながら、ポジティブな情報を提供し、『白』に変えていきたい」(同氏)。
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