ネット家電を手がけるCerevoは10月28日、ウェブサービスと連携した手のひらサイズの鍵スイッチ「Hackey(ハッキー)」を発売した。税別価格は9980円。同社の直販サイトのほか、海外のクラウドファンディングサイト「indiegogo」でも販売する。
Hackeyは、ネット接続機能を備えた鍵(キー)スイッチで、直径56mm、高さ51mm(鍵部を除く)の小型サイズが特徴。さまざまなウェブサービスを連携操作できる「IFTTT(イフト)」に対応しており、鍵スイッチ操作をトリガーとして、APIを公開している各種サービスが設定通りに動作する。
たとえば帰宅した子どもがキーをひねって会社にいる親に帰宅を伝える、自宅に設置した鍵をひねって安否を伝える、Twitterにメッセージを送る、スマート電球の点灯をコントロールする、天気予報の結果をLEDで通知する、といった使い方が可能になる。Cerevoでは開発者向けにHackeyの制御用APIを公開し、誰でもHackeyに対応するサービスやガジェットを開発できるようにする。
鍵スイッチとしてトリガーを送る機能だけでなく、ウェブからの情報を受け取る機能も搭載しており、IFTTTで設定したレシピによって本体のLEDを自在に制御できる。たとえば寝室のスマート電球と連携すれば、寝室の照明が点いている場合はHackeyのLEDが点灯するため、照明の消し忘れに気づける。さらにその状態から鍵をひねることで遠隔地にあるスマート電球をオフにできる。
鍵ユニット部分は着脱可能となっており、市販の直径16mmパネルマウント型スイッチと互換性がある。そのため、鍵ユニットを外して押しボタンを装着したり、3Dプリンタを使ってオリジナルのボタンを作るといった物理的なカスタマイズも可能だという。「もし、UberがAPIを公開すれば、オフィスの玄関に置かれたボタンを押すだけでタクシーが呼べる」(Cerevo代表取締役CEOの岩佐琢磨氏)。
同日には、ヤフーのIoT向けアプリ「myThings」に2015年内に対応することも発表された。myThingsは、IoT製品やウェブサービスを組み合わせて新たな利用方法を生み出せるアプリ。これをHackeyと連携させることで、たとえば、会社の出退勤時に鍵をひねるだけで勤怠の打刻をするといったことが可能になる。将来的には、鍵をひねるとECサイトで特定商品を購入するといったことも可能にする予定だという。
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