空き部屋を宿泊施設として提供するシェアリングサービス「Airbnb」や、自家用車を相乗りするシェアライドサービス「Uber」など、シェアリングエコノミー(共有経済)が注目されている。日本でも、2020年に開催される東京オリンピックに向けてシェア経済が普及するかもしれない。
デンマークのコペンハーゲンでは、自転車をシェアするサービス「AirDonkey」が試験運用されている。現在、クラウドファンディングサービス「Kickstarter」で事業拡大に向けて支援募集中だ。
AirDonkeyは、自転車用スマートロックと共有用スマートフォンアプリを使い、自転車を貸し借りできるサービス。自分の自転車を使っていないときに、街のどこかに駐車してAirDonkeyで公開すれば、誰かに貸し出せる。
自転車の持ち主は、まずサービスの利用を申し込み、スマートロックやステッカー、操作ガイドパネルの入った「AirDonkey Kit」を80ユーロ支払って受け取る。そして、ロックやパネルなどを自転車に取り付けて写真を撮り、AirDonkeyシステムに登録して自転車レンタル料金を設定し、貸し出しを始める。もちろん、自分で使う場合は、提供を一時停止できる。
借りる側は、アプリで近くにある自転車を探す。近くまで来ても見つけられない場合は、アプリから鳴らせるスマートロックのアラーム音が手がかりになる。
見つけたら、ロックを解除して利用し、不要になったら持ち主からあらかじめ指定されている駐車エリアのどこかに置いてロックすればよい。鍵の受け渡しが必要なく、レンタルショップの営業時間にも制限されないので、使い勝手に優れている。
北欧の都市部における一般的なレンタル料は1日で約10ユーロ(約75デンマーククローネ)だそうで、AirDonkeyもこれに合わせて1日10ユーロという料金設定。自転車の持ち主は、売上の80%を得られるので、8日レンタルできればAirDonkey Kitの元が取れることになる。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間11月28日まで。目標金額の25万デンマーククローネに対し、記事執筆時点(日本時間10月21日17時)で約8万2000デンマーククローネの資金を集めている。
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