1月のConsumer Electronics Show(CES)で初めて発表されたIntelの「Curie」モジュールが、出荷製品に搭載された。開発者やメーカーは、Intelの「Quark」プロセッサを搭載する「Arduino 101」を30ドルで購入することができる。
「Arduino」ボードにはこれまで、スマートフォンやタブレットで一般的に採用されるARMアーキテクチャをベースとするチップが搭載されていた。しかし、Intelのx86プロセッサがArduinoに搭載されたからといって過度に期待してはいけない。Intelの「Core i7」や同等価格の「Raspberry Pi」並みの性能が得られるわけではないことは明らかだからだ。
このボードに搭載されているのは、モノのインターネット(IoT)市場向けにIntelが提供する低電力チップである32ビットのQuark、384Kバイトのフラッシュメモリ、そして80KバイトのRAMだ。これに、デジタルシグナルプロセッサ、Bluetooth LE無線通信機能、6軸センサが組み合わされている。
つまり、Arduino 101ボードは、自作ユーザーや、プロトタイプや新製品を開発する開発者をターゲットとしている。またIntelは、Arduino独自のCreative Technologies in the Classroom(CTC)プログラムの一環として、教育機関にも同製品を提供する予定だ。
Intelが、成長するIoT分野の蚊帳の外に取り残されたくはないと考えているのは明らかだ。同社はモバイルが成長したときに、そのような過ちを犯したとされている。
したがって、Curieモジュールが何らかの形でついに出荷を迎えたのは喜ばしいことだ。しかし、モバイル市場と同様に、実世界とデジタルの世界をつなぐ、Intel以外の選択肢が既に多数存在する。Curieが遅すぎたか、それともまだ足掛かりを得るための時間が残されているかについては、今後の動きを見守る必要がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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