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ブイキューブ、ドローン参入の狙い--間下社長インタビュー - (page 2)

藤井涼 (編集部) 別井貴志 (編集部)2015年09月18日 17時01分
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 ぶつかって落ちた場合は、ほぼ壊れますよ。我々が提供するものはパラシュートがついて、恐らく壊れずに着地するとは思いますが、一般的なドローンですと数十メートルの高さから落ちたら粉々になるケースが多いのではないでしょうか。一緒に実証実験をしているところでも、操作ミスで壁にぶつかって落ちるケースはあります。ただ、ぶつからなくてもモーターが止まることもあり機械は必ず壊れますので、最低限、下にいる人が死なない、ケガをしないための安全対策は必要です。

 現状、市販されているドローンで自動制御でちゃんと飛べるものはほぼありません。GPSを入力して飛ばすくらいならできますが、当然障害物があるとぶつかりますし、細かく制御できるものではないですね。我々は年内にも自動制御の実証実験を開始する予定です。

 また飛行時間については、一般的なドローンですと30分ほどですね。グローバルでは水素発電などで1時間近く飛行できるものも出てきていますが、サイズが大きすぎたりするのであまり現実的ではありません。それと、スマートフォンも同じですが、冬になって気温が下がると充電式のバッテリが一気になくなったりするので、ここもフライトテストが必要です。あとは人が操作すると行ったり来たりして余計なバッテリ消費が発生するので、そういう意味でも自動制御は重要ですね。


--5年後の2020年に、世の中はどう変わっていると考えますか。

 5年後だと、まだ人の家にドローンが配達したりはしていないと思うのですが、業務用途では当たり前に飛んでいると思います。特に大きな敷地などではドローンが配備されて普通に上を飛び回っているということは十分あり得るでしょう。

 僕らがやりたいのは、市街地も含めて、あちらこちらにドローンが配備されていて、交通事故などが起きた際に、一番近いドローンが1分以内に到達する。そういったことができるインフラが日本全国に広がっていく状況にすることです。また、海外も同時並行で進めていきます。中国もインドネシアもタイも、すべて同じニーズがありますから。それに向こうは道路が整備されていないところも多いので、日本よりもニーズが高いかもしれません。

 プライバシーとの兼ね合いなどはあると思うのですが、人命救助や災害対策の現場では活躍するでしょうし、大きな工場や警備会社は当たり前のようにドローンを使うと思います。その頃にはハードウェアがコモディティ化しているはずなので、下手に人を使うよりもコストも安いし安全でしょう。人は事故などで死ぬことがあっても、ドローンは壊れるだけですから。

 またオリンピックなどでドローンで競技を撮影することもあると思いますが、これを人が操縦すると至難の業です。コンピュータ制御で選手の動きを追うことはそこまで難しくないので、大きなフィールドや水上など、さまざまなシーンでの撮影方法が変わる可能性も十分ありますね。

--今後は人工知能(AI)を搭載したドローンなども増えそうです。

 AIは間違いなくドローンに載ってくると思います。たとえば、災害現場に自動で行って、端末のセンサで現場の様子を自動的に判別してレポートを上げてくる。さらに学習機能によって精度を上げていくということは当然あると思います。そうすると人間が必ずしも判断しなくてもよくなるので、究極的な判断以外は、どんどんAI化されていくのではないでしょうか。

 また、ドローンといっても必ずしも飛ばなければいけないものではありません。地上を走るものや水中を潜るドローンもあると思うので、そういったものも含めたロボット全般と、ビジュアルコミュニケーションを組み合わせていきたいと思っています。

--将来的にはブイキューブの売上の中心がドローン事業になるかもしれません。

 そこは分かりませんが、ドローンがブレイクすればウェブ会議の売上はすぐに抜いてしまいますね。やはり自治体単位でみると規模が大きいので20~30と採用されれば、かなりの規模感になると思います。そういうところも含めて、ビジュアルコミュニケーションの世界を広げていきたいですね。

 いまは社内会議や研修が(ウェブ会議システム利用者の)核になっていますが、今後は医療や教育、不動産など、いろいろな用途に切り出されて新しいものが生まれ、それぞれが大きくなっていくと思います。ドローンも含めてどの分野もかなり大きい市場ですので、そこをしっかり押さえていきたいと思います。

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